日本語教師になる3つの方法!資格試験や就職事情を解説

日本語教師 なるには 3つの方法

日本人の母国語、日本語を外国人に教える先生が、日本語教師

日本語教師は、いわば世界と日本を繋ぐかけ橋になる可能性を秘めた職業ともいえるでしょう。

そんな日本語教師に憧れている方や日本語を世界に伝えたい方、日本文化を外国人に届けたい方、日本語を専門的に学んでみたい方に向けて、日本語教師になる方法を紹介します。

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日本語教師になる3つの方法

日本語教師 なる方法 

日本語教師になるには必要となる国家資格はありません。

ただし、日本語教師になるにあたって、『日本語教育のための教員養成について』という資料が文化庁によって発表されています。
この中のいずれかを満たすことで、日本語教師に採用される確率はグッとアップします。

420時間以上の日本語教師養成講座を修了する

「日本語教育能力検定試験」を取得する

四年制大学もしくは大学院で日本語教育を主(副)専攻する

それぞれの条件について、以降でくわしく説明しましょう。

420時間の講座を修了した場合

420時間 講座 日本語教師

日本語教員養成講座を420時間以上受講すると、日本語教師に必要な知識を持っていると判断されやすくなります。

養成講座は、文化庁が平成12年に定めた『日本語教育のための教員養成について』という資料の中の「日本語教員養成において必要とされる教育内容」というガイドラインに則っているのが一般的です。

ガイドラインによれば、日本語教師が身につけるべき学習領域は、以下の3つに分かれています。

「社会・文化に関わる領域」

「教育に関わる領域」

「言語に関わる領域」

この学習領域の境界は線引きがはっきりしたものではありません。
段階的に関連して影響を及ぼし合うもの、それぞれ等しい価値を持ったものとして扱われています。

この3つの学習領域は、さらに以下の5つの区分に分かれています。

「社会・文化・地域」

世界と日本、異文化接触、日本語教育の歴史と現状

「言語と社会」

言語と社会の関係、言語使用と社会、異文化コミュニケーションと社会

「言語と心理」

言語理解の過程、言語習得・発達、異文化理解と心理

「言語と教育」

言語教育法・実習、異文化間教育・コミュニケーション教育、言語教育と情報

「言語」

言語の構造一般、日本語の構造、言語研究、コミュニケーション能力

日本語の教育者になるにあたって学んでおきたい知識といえるので、これらの内容が網羅できる講座か確認したうえで受講するようにしましょう。

講座選びは「ムリなく続けられるか」を重視して

420時間以上のカリキュラムを修了するには、「ムリなく続けられるか」を加味することが大切です。
2~3ヶ月前後の期間に集中して勉強する人もいれば、1年以上の時間をかけて勉強する人もいます。

通信や通学など申し込む講座やスクールによりますが、修了までにかかる費用は約50~60万円前後のところが多いようです。

長期的な学習となることもあるため、経済的・時間的に余裕を持ちながら進められるか、検討したうえで受講しましょう。

ウーモアでは、文化庁の定めたガイドラインに対応した420時間講座を開講しているスクールを掲載しています。教材、受講料、学習の手引きなど、詳細が気になる方は以下よりスクールの詳細情報をチェックしてみてくださいね。

「日本語教育能力検定試験」を受験する場合

日本語教育能力検定試験

「日本語教育能力検定試験」とは、公益財団法人「日本国際教育支援協会」が主催している民間の試験です。

日本語教師になりたい方や日本語教育に携わる方の能力をはかるための試験で、比較的難易度が高い資格試験として知られています。

ちなみに平成29年度の合格率は約25%(応募者7,331名、全科目受験者数5,733名、合格者数1,463名)です。
日本語教育能力試験の取得を採用の条件としている就職先もあります。

先ほどの420時間以上の日本語教師養成講座の修了とあわせて取得していると、就職がスムーズに進む可能性もあります。

出題範囲について

試験の出題範囲は「世界と日本」「言語使用と社会」「異文化理解と心理」「日本語の構造」など、非常に多岐にわたります。

試験の実施は年1回のみなので、試験日の半年~10ヶ月ほど前から勉強に取り組むのが望ましいでしょう。

合格のための勉強方法としては、独学、通信講座、通学講座の3パターンがあります。

試験対策用のテキストや過去問題集を使って勉強する方もいれば、420時間以上の日本語教師養成講座で基礎的な知識を蓄えつつ、別途試験対策専用の講座を受ける方もいるようです。

日本語教育能力検定試験 概要
□ 受験資格:とくになし
□ 受験費用:10,600円(税込)
□ 願書受付:例年6月中旬~8月上旬
□ 実施期間:年1回(10月)※札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡
□ 申し込み方法:願書受付期間中に全国の書店などで願書を購入(1部税込400円)
ウーモアでは、日本語教育能力検定試験の試験対策講座を掲載しています。教材、受講料、学習の手引きなど、詳細が気になる方は以下より講座の詳細情報をチェックしてみてくださいね。

大学または大学院で日本語教育を学ぶ場合

日本語教師 大学 大学院 

文部科学省の「日本語教育推進施策について―日本語の国際化に向けて―」によれば、日本語教師に求められる条件として、以下の文章が記されています。

一 大学(短期大学を除く。)において日本語教育に関する主専攻(日本語教育科目四五単位以上)を修了し、卒業した者
二 大学(短期大学を除く。)において日本語教育に関する科目を二六単位以上修得し、卒業した者
◆引用元:文部科学省「日本語教育推進施策について―日本語の国際化に向けて―」

これはつまり、四年制大学、または大学院で日本語教育を主・副専攻した方は、日本語教師に必要な知識を有していると判断されるということです。

もし、日本語教師を目指すために進学する場合は、「日本語・日本文化専攻」や「日本語教員養成課程」といったカリキュラムがあるか確認してみましょう。

なお、日本語教育を専攻していなかった場合でも、四年制大学の卒業者であれば採用に支障はないケースも多いです。

日本語教育能力検定試験の取得や、420時間以上の日本語教員養成講座の修了実績、実務経験などがあれば、望ましい条件を持っていることになります。

短大卒や専門学校卒の場合は?

短大卒や専門学校卒でも日本語教師にはなれますが、求人数は絞られます。

日本語教師を目指す場合は四年制大学に編入するか、学歴不問の求人をできるだけ多く当たる方法がオススメです。

日本語教師の就職事情

日本語教師 就職 

日本語教師の活躍の場は、主にアジア圏です。
日本国内の求人募集も多いようですが、欧米圏での求人は非常に少なく、需要は低いとされています。

就職先を探す場合は、インターネットの求人サイトを活用する方が多いといわれています。

アジア圏の中でも、中国や台湾、ベトナムなど、日本と経済的な繋がりがある国の求人数は非常に多く、求人募集数は日本国内よりも多いといわれています。
この背景には、日本語習得に対する需要が高いことが考えられるでしょう。

日本語教師の雇用形態には、常勤と非常勤があります。

日本国内で常勤として働く場合、就職先や個人の能力によるところもありますが、給料の目安は年収300万円前後です。
非常勤の場合だと、年収は100万円前後というケースが多いようです。

最初は非常勤講師として経験を積むケースが多いので、新人時代は収入を増やすために複数の学校をかけ持ちする方も珍しくありません。

国内で就職する場合、就職先は以下のふたつに分かれます。

①法務省が告示した日本語教育機関

②法務省の告示によらない日本語教育機関

①の機関は法務省が管轄しているため、先述した3つの日本語教師になる方法をクリアしていることが前提になっています。

◆参考:法務省「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件」

②は、法務省の管轄外の機関を指します。
日本語学校や大学、インターナショナルスクール、オンライン講師など、勤務先は多種多様。

一般的に日本の就活市場では新卒が有利ですが、日本語教師の場合は、豊富な経験を持つ社会人経験者のほうが有利であるといわれています。
なぜなら、日本語教師は中途採用の方が多く、採用側もある程度社会人を経験した方を求める傾向にあるからです。

また、日本語教師は生徒である外国人に対して、日本独自の慣習やしきたり、マナーなども教える必要があります。

ですから、ある程度の人生経験や社会経験がある方の方が優遇されやすいといわれています。

日本語教師に求められる資質は?

日本語教師に必要とされる資質は、以下の5つです。

日本語教師に必要な資質
□ 生徒と積極にコミュニケーションを取り、必要に応じてアドバイスができる
□ 日本語教育の専門性を備えている
□ 継続的に勉強を続け、グローバルに物事をとらえられる視点や教養を備えていること
□ 国際情勢や多文化、日本語以外の言語にも興味がある
□ さまざまな背景や多様性を持つ生徒を尊重し、彼らの言語・文化・社会的な背景と多様性を理解すること

なかでも、生徒と根気よくコミュニケーションを取る姿勢は重要です。

日本語教育は外国人の生徒を持ちます。
場合によっては、「母国語しかわからないので先生に質問もできない」という初心者を受け持つこともあります。

そうした生徒にも対応できるコミュニケーションスキルや日本語以外の言語の知識を身につけることや、多様な背景を持った生徒が学びやすいカリキュラムを作ることも、日本語教師に求められるスキルです。

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まとめ

日本語教師 まとめ

日本語教師は、日本人ならば当たり前のように喋れる日本語を教える仕事です。

「日本人なんだから比較的容易にできそう」と思う方もいるかもしれませんが、日本語を知らない外国人にいちから日本語を教えることは、そう簡単なことではありません。

自国の言葉がどのように成り立っているのか? 
といった言語の構造や歴史に関する知識はもちろんのこと、日本の文化や慣習についての知識と教養を身につけることも、日本語教師には必要です。

せっかく日本に興味を持ってくれた外国人に日本語を教えるのであれば、自国に精通している教師を目指したいところですよね。

日本と世界を結ぶかけ橋になりたい方や、日本語を世界に広めたい方、グローバルな分野で活躍したい方は、日本語教師という選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょう?

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参考サイト


JEES 日本語教育能力検定試験ホーム(2018年7月10日,http://www.jees.or.jp/jltct/)
JEGS「日本語教師になるための大学」(2018年7月10日,http://www.jegsi.com/jlt/university)
JEGS「文化庁『日本語教員養成において必要とされる教育内容』とは-日本語教師シラバス」(2018年7月10日,http://www.jegsi.com/archives/51529898.html)
JEGS「日本語教師になるには 給料 求人募集 就職 採用 資格 ビザ情報など」(2018年7月10日,http://www.jegsi.com/archives/50955885.html

文化庁「日本語教育のための教員養成について」(2018年7月10日,http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/nihongokyoiku_suishin/nihongokyoiku_yosei/)
文化庁「日本語教育のための教員養成について」(2018年7月13日,http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/nihongokyoiku_suishin/nihongokyoiku_yosei/pdf/nihongokyoiku_yosei.pdf)
JEES「日本語教育能力検定試験 FAQ」(2018年7月13日,http://www.jees.or.jp/jltct/faq/faq01.htm)
JEES「日本語教育能力検定試験 結果の概要」(2018年7月13日,http://www.jees.or.jp/jltct/result.htm)

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