「動物看護師」はペット・飼い主と深い絆を結べる仕事(ケアペッツ・菊地美咲さん取材)

高齢のペットに適切な介助をしてあげたい。
病気やケガを抱えたペットをサポートしてほしい。
事情があって家を空けてしまうとき、自分の代わりにペットのお世話をしてほしい。

このようなニーズに応えるサービスを展開しているのが、株式会社CARE PETS(ケアペッツ)
専属の動物看護師が飼い主の自宅に訪問し、シッティング・動物看護・動物介護を行います。

専属の動物看護師は女性限定という点も特徴的です。

そんなケアペッツで働く菊地美咲さんは、約20年前に動物看護師の資格を取得した経歴をお持ちです。

人間も高齢化しているなか、実はペットも高齢化が進んでいます。ペットを看護することと、飼い主さまをサポートすることの両方が求められているんです。

動物看護師 ケアペッツ

動物も人間も高齢化が進むにつれ、動物看護師の市場ニーズはますます高まっていくことが推測されています。

そこで、動物看護のスペシャリストである菊地さんに「動物看護師ってどんな資格なのか」「仕事にあたって必要なスキル」など、動物看護の秘話を聞いてきました。

「ペットのケアも飼い主のサポートもできる動物看護師になりたかった」

―菊地さんが動物看護に携わろうと思ったきっかけは何だったのですか?

菊地:
実家の家で飼っていた犬が病気にかかったときにケアをしたり、猫の出産の立ち会いを経験したりして、動物看護に興味を持ち始めました。

それで、動物看護師の資格を取るべく、今から約20年前に動物の専門学校に進学したんです。

専門学校では、グルーミングやトリミング、トレーニングなど、動物のケアに関する技術を幅広く学びました。トリマーの道もいいなと思ったんですが、私はやっぱり、動物看護の仕事がしたかった。

それで、専門学校を卒業したあと、動物病院に就職しました。

―動物看護師の資格って最近台頭してきた資格ではないんですね。

菊地:
結婚して仕事を辞めて、全然違う業界・職種を経験したことも何度かあるので、動物看護師としてのブランクはありました。
でも、やっぱり動物に関する仕事をしたかったし、動物看護を続けたかったので戻ってきました(笑)。

ケアペッツ 画像1
▲画像提供元:株式会社CARE PETS

―動物看護に関する思い入れはお強いんですね。カムバックしたとき、動物病院ではなく、ケアペッツに就職したのはなぜですか?

菊地:
動物看護師として、私自身の興味があるところを考えてみたんです。

それで、自分はペットの普段の生活をケアすることや、飼い主さまのメンタルをサポートしたり、ペットと飼い主さまの関係をよりよくするお手伝いをしたりすることに興味があったんだ、と気づきました。

動物医療に関する技術を高めていくというより、ペットと飼い主さまの生活に寄り添う形で、動物看護師のスキルを活かしたいと思ったんです。

―なるほど。動物看護師さんというと動物病院で働くイメージがありますが、違う方法でも資格は活かせる、ということですね。

菊地:
そうです。動物看護師の資格の活用法って、実は多様なんですよ。

ペットホテルに就職する道もあれば、ブリーダーの仕事に活かす道もあります。老人ホームの犬バージョンといえる「老犬ホーム」で活躍することもできます。

ペット業界だけでなく、さまざまな業界で動物看護師の資格が必要とされる場面があるので、活躍の場はとても広いんですよ。

動物看護師にはコミュニケーション能力も求められる

―率直な質問なんですが、菊地さんの日々のお仕事内容を知りたいです。

菊地:
メインのお仕事は、ペットの身の回りのお世話です。

自分でトイレまで行けないペットを介助したり、ご飯を食べさせたり、お散歩に連れて行ったりします。病気を抱えているペットには投薬もしますよ。

健康状態を確認して、飼い主さまに報告することもケアペッツで働く動物看護師としての責任です。

ご飯の食べさせ方も投薬の方法も個体によって違うので、そのペットに最適のケアをすることを意識しています。

飼い主さまに安心していただくことが、何より大事ですので。

ケアペッツ 画像2
▲画像提供元:株式会社CARE PETS
ちなみに動物看護と動物介護の違いについては、「基本的には動物看護が大枠としてあって、その中に動物介護があるイメージ」とのこと。ベースは看護なんですね。

菊地:
飼い主さまに代わってペットを動物病院に連れて行く「受診代行」サービスもあります。

受診後は獣医師の診察内容をもとに、飼い主さまにケアのアドバイスをお伝えしています。
看護のプロとしての視点で獣医師さんの診察内容を理解できるところが、資格取得者ならではの強みです。

ほかにも、飼い主さまのご相談に無料でお応えする「カウンセリング」サービスも展開しています。

たとえば「ペットがご飯を食べてくれない」とか「ペットホテルが合わなかったけど、どこに預けたらいいの?」などのお悩み相談にお応えします。

―手厚いサポートですね。飼い主さんにとって、動物看護のプロが相談に乗ってくれるのは心強いと思います。

ペットの身の回りに起こった些細な変化も見逃さないのが動物看護のプロ

―資格取得の経験があったり、動物病院での勤務経験もあったりなど、菊地様はペットと飼い主さんに寄り添うことを学んできたんですよね。そんな菊地さんが思う「動物看護師に必要なスキル」はなんですか?

菊地:
飼い主さまと絆を深め、密な関係を築くことです。
そのために、コミュニケーション能力を培うことは欠かせないと思います。

動物看護師 菊地美咲さん 取材

菊地:
こんな話を聞いたことがありました。
あるシッターが、飼い主さまのご自宅でペットのお世話をしていたとき、人間が食べるお菓子の箱がカラになってるのを見つけたんです。

「カラになっているということは食べた可能性があるかもしれない」と、そのシッターはとっさに判断しました。
それから「体に異変が起こるかもしれないから経過観察したい」と飼い主さまに連絡を取り、経過を見守ったという話なんですが、こういうふうに、ペットの身の回りに起こった些細な変化を見逃さない力も必要です。

―プロならではの「気付き」ですね。

菊地:
はい。そして、その小さな変化を飼い主さまにすぐにお伝えできるようにするには、普段から飼い主さまと密に接することがものすごく重要です。

それには、飼い主さまとのコミュニケーションが不可欠。

飼い主さまと丁寧に、細かくコミュニケーションを取ることで、絆を深める。
質の高いペットケアを実現するには、飼い主さまのメンタルケアなどのサポートも欠かせません。

コミュニケーションをたくさん取って、飼い主さまとの信頼関係を築いてこそのペットケアだと思います。

飼い主もペットも高齢化が進む時代!ペット看護のニーズは高まっている

―社会背景として、人間同様ペットも高齢化が進んでいますよね。平成29年の「全国犬猫飼育実態調査」によれば、犬の平均寿命は約14歳、猫は15歳とのことでしたが……。

◆参考:一般社団法人ペットフード協会「平成29年 全国犬猫飼育実態調査 調査結果の要約」

菊地:
そうなんです。今ってペットも高齢化していますし、飼い主さまも高齢者が多いです。

ペットを抱っこするだけでも、高齢の飼い主さまだとそれが難しいこともあります。ケガをしている高齢のペットだと、もっと難しいですよね。

そういった事情を抱えている飼い主さまもいらっしゃるので、私たち動物看護師に求められているのは、動物看護の難しさをサポートし、飼い主さまのご負担を減らす対応なんです。

―ペットも人間も高齢化しているからこそ、そのどちらもサポートできる動物看護師が求められているんですね。

菊地:
そうです。ペットも人間も高齢化している時代ですので、動物看護師の市場ニーズはこれからどんどん高まっていくと思っています。

資格取得をきっかけに興味がある分野の知識を深める道もアリ

―ケアペッツは「動物訪問看護師」という資格を認定しています。どんな資格なんですか?

菊地:
通信講座で取得できる資格で、動物の生態の基本的な知識や救命方法、病気の予防・早期発見の方法などを学べます。
動物看護の入門として、学びやすい資格です。

動物看護師 菊地美咲さん 取材2

菊地:
ペットケアの仕事をしていると、やはりペットとも、飼い主さまとも密になっていきます。そうなると、動物看護の知識が求められる場面が出てくるんです。

たとえば、「ケガをしてしまったので正しい応急処置の方法を教えて欲しい」とか「最適な飼育環境を整備するにはどうすればいいの?」とか。

実際、始めはペットシッターとしてご依頼を受けたとしても、ペットが高齢化していくにつれて、お世話の内容が動物看護や動物介護の領域になっていくケースも増えています。

なので、スキルの幅を広く持っておくためにも動物看護の知識を身につけることがオススメです。

―そういった現状があるなら、ケガや病気にすぐに対応できたり、体調の変化を見極められる知識を持っているのに越したことはありませんね。

菊地:
はい。あと、動物看護の勉強の入り口として資格を取ったら、自分の興味関心のより深いところに寄っていく道もアリですよね。

まずは資格を取って、その後に動物の専門学校に入って勉強を続ける人もいます。
勉強していくうちに、「動物行動学」や「動物生理学」など特定の分野に興味を覚えたら、その分野を極める勉強をして、専門家を目指すこともできます。

私のように、ペットだけではなく飼い主さまのサポートもできる働き方も選べますし、動物の専門学校で講師になる方法だって考えられます。

―なるほど。資格の取得をきっかけに、自分の興味関心のある分野の知識を深めたり、進路の幅を広げたりする未来もあるんですね。

「今からでも遅くない」――動物看護師は年齢関係なく挑戦できる仕事

―最後に、動物看護師の資格取得を考えている人に向けて、応援のメッセージをお願いします。

菊地:
さきほども言いましたが、私は結婚して動物看護師を辞めたあと、ほかの業界や業種を何度か経験しました。
いわば人生の中途で、動物看護師としてもう一度、リスタートを切ったんです。

リスタートしたからこそ気づいたんですが、この仕事って、ある程度の人生経験を積んだ人にもオススメできます。
実際、弊社の動物看護師は、全く別の業界で働いていた人も多くいます。

つまり、動物看護師って実は何歳からでも挑戦できる仕事なんですよ。
「今からじゃもう遅いかな……」なんて思う必要は、全然ありません!

―「新卒でなければできない」とか「中途では難しい」という仕事ではないんですね。

菊地:
むしろ、人生経験を積んでいることが強みになる面もありますね。

動物看護師 菊地美咲さん 取材3

菊地:
人生経験があると、それだけ色んな人と接してきた機会も多いはずですよね。

動物看護師って、ペットだけではなく、飼い主さまという対人間のコミュニケーションが本当に重要な仕事ですので、ある程度の年齢を重ねてきた人は、きっと今までの人生経験を活かせます。

また、人生経験を積んだ人は、細かいことに気づける洞察力もあると思います。
そういったスキルってペットの体調の変化を見ることや、飼い主さまのメンタルケアにも役立つんです。

人生の中途からでも活躍できる仕事、年齢関係なく挑戦できる仕事なので、安心してください。もちろん、若い人たちの力も大歓迎です。

興味がある人は、ぜひ一緒に、ペットと飼い主さまの両方を支えましょう。

動物看護師の力は動物と人間が共生する社会に求められている

「もちろん、動物が好きなのは大前提。でも、それと同じぐらい人のことも好きで、人に興味をもつことが、動物看護師として大切にするべきこと」

そう語った菊地さんの言葉は病院勤務や自宅訪問など、さまざまな形でペットや飼い主さんと関わってきた経験に裏付けられた芯の太い説得力がありました。

動物と人間がよりよい形で共生し、幸せな長生きができる社会を作るには、動物と人の双方を支えられる動物看護師の力が求められています。

動物看護の分野に挑戦してみたい人は、まずは資格の取得を目標にしてみてはいかがでしょうか。

よろしければ、動物看護師の資格についてまとめた記事もチェックしてみてくださいね。

動物看護師になるには?オススメ資格と仕事内容、将来性まで網羅

2018.07.23

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