「ホリスティックビューティー」とは、人が持つ本来の自然治癒力を活かし、体の内側から美しさを引き出すことを目的に、人体を総合的にケアしていく美容法・健康法です。
渋谷という都内でも有数の一等地に凛と佇む「ホリスティックビューティーケアサロン LABLANCHE(ラブランシェ)」。
ホリスティックな見地からアロマトリートメントを施し、お客さまの美と健康を支えるサロンです。
▲東京都渋谷区神山町にあるLABLANCHE
完全個室・女性専用のサロンLABLANCHEのオーナーを勤めるのは、アロマセラピストの大谷季子(きこ)さん。
アロマテラピーを始めとして、アーユルヴェーダやヨガ、タイ古式マッサージ、スウェディッシュマッサージなどの多種多様な自然療法や手技を融合したケアで、サロンに訪れる女性の体も心も癒やしています。

大谷季子。日本アロマ環境協会(AEAJ)認定のアロマセラピスト資格をもつ。他にアロマテラピーアドバイザー、アロマテラピーインストラクター、認定心理士、整体ボディケアセラピスト、INFA 国際エステティシャン連盟 ゴールドマスター、メディカルハーブコーディネーター、カラーセラピスト、ナチュラルフードコーディネーター、フラワーライフセラピストなど、多数の資格を保有。サロン経営の傍ら、自然療法の力で女性の体と心を総合的に癒やす知識と技術を日々勉強中。
大谷さんにとって、セラピストの仕事は「一生学び」だそう。
その言葉通り、大谷さんは多種多彩な資格を取得してきました。
ですが、なぜそこまで勉強を重ねるのでしょうか?
資格取得を続ける熱意の裏側や、セラピストというお仕事への思いをじっくり聞いてみました。
輸入雑貨店の開業が目標だったOL時代。なぜ突然アロマテラピーの世界に?
-アロマテラピーを趣味として日常に取り入れている女性も多いですよね。元々アロマはお好きだったんですか?
大谷:
アロマと出会ったのは、私が20代前半のころでした。一人暮らしを始めた時期だったんですが、ちょうどそのときアロマテラピーが流行り始めていて。
私は当時、輸入貿易事務の派遣OLの仕事と雑貨屋でアルバイトをしていて、朝晩働き詰めでした。
そのときの私の夢が輸入雑貨屋さんを開くことだったので、資金を集めるためにもダブルワークをしていたんです。
-輸入雑貨屋さんですか。今のお仕事と全然違う目標があったんですね。
大谷:
そうなんです(笑)。でも、やはりダブルワークの生活はハードで。体調はよくありませんでした。
ストレスや寝不足、栄養不足などでお肌の調子も悪く、肩こりもあって、疲労感に悩まされていたんですね。
そんなとき、リラックスやストレス解消のためにも、アロマを生活に取り入れ始めました。
その後、旅行先ではじめて本格的なアロマテラピートリートメントを受け、深いリラクゼーションを体験してとても癒やされたんです。
-そのときの体験が本格的なアロマへの興味に繋がっていそうですね。
大谷:
それもひとつのきっかけですが、「人を癒やす仕事をしよう」と決心した出来事は、また別にありました。
輸入雑貨屋さんを開くという夢があったので、英語を勉強するためにカナダに留学したんですが、留学先のホストマザーが肘の手術を控えていて。
軽い気持ちでマッサージをしたら、大喜びしてくれたんです。
ホストマザーに喜んでもらったことがとても印象深く、「帰ったら人の体を癒やすことを仕事にしよう」と留学中に決めてしまいました。
-思わぬ形で自分のやりたいことが他に見つかったんですね。
大谷:
自分でも予想外でした。
ちょうどバイト仲間に、アロマセラピストになるべく、働きながら資格取得を目指している女性がいたので、帰国後は彼女に触発されて、私もアロマを勉強してみることにしました。なので最初は、すごく気軽な気持ちで始めたんです。

-アロマの資格取得にはどれぐらいの時間がかかったのでしょうか?
大谷:
3年程度はかかりました。
アロマセラピストの資格を取る前は、そのひとつ前のレベルの「アロマテラピーアドバイザー」を取りまして。
アドバイザーを取ったとき、私はトータルエステサロンに就職したんです。
アロマに関する部門を任されたので、アドバイザーの資格で勉強したことを活かして働いていました。
仕事で得た知識もアドバイザーの次のレベルであるセラピストを取るのに役立ちましたね。
-最初はエステサロンで人を癒やすお仕事をしていたんですね。
大谷:
エステサロンでは5年ほど修行を重ねたんですが、その期間にアロマセラピストの資格を取ることができました。「アロマテラピーインストラクター」と「認定心理士」の資格を取ったのもその時期です。
-働きながら複数の資格を取ったとは、すごい行動力ですね!
「接客とはお客さまの心をほぐすこと」
-開業はもともと見据えていらっしゃったんですか?
大谷:
30代始めにはサロンをオープンしたいと思っていました。手に職をつけて、生きがいを持って仕事をしたかったんです。
そこで、お客さまに愛されるサロンのオーナーになることを考えたとき、必要になる勉強を逆算して考えました。
なので、エステサロンでの5年間の修行時代に数々の資格を取得したり、アロマやアーユルヴェーダ、リフレクソロジーなどのセミナーにたくさん参加したりしました。
サロンを開くまでに、必要となる知識や技術を身につけたかったんです。
細やかなところまで大谷さんの気遣いを感じる。LABLANCHEはおもてなしの心あふれるサロン
LABLANCHEは、お客さまを気遣う大谷さんのお心が現れているような、細やかなところまでおもてなしの精神が行き届いているサロンです。

▲施術の前のウェルカムドリンクとして出されるハーブティー。大谷さんこだわりのメーカーから仕入れた香り豊かな一杯。施術後はアフターティーも出してくれる

▲完全個室のトリートメントルームにはシャワーも完備。「施術内容によっては施術後にシャワーを浴びたいお客さまもいらっしゃるので設置しました」と大谷さん

▲英国風の設えが贅沢な気分にさせてくれる。鏡台の前に座ればまるでお姫さまのような気分になりそう
-サロンではハーブティーやマクロビオティックのお菓子が出されたり、アフターケアとして帰り際に入浴剤等の自宅ケアグッズなども頂けるとのこと。お客さまを気遣う接客のスキルやおもてなしの心は、どうやって身に着けたんですか?
大谷:
私は接客という仕事を、お客さまの心をほぐしていくことと捉えています。
なので、おもてなしに関することは本をたくさん読んで勉強しましたし、今でも学びの機会は作っています。
一流のレストランやホテルには、一流の接客がつきもの。ですから、自分がそこに足を運びます。
「今の接客とても良かった。私も取り入れてみよう」など、外の世界でもらった刺激や学びはすべて仕事に活かすことができる、と考えているんです。
-ご自身が他店の接客技術を体験したことを、そのままご自身のお仕事にも取り入れているんですね。
大谷:
はい。私は、お客さまと接するときに「今この瞬間によりよい選択ができるにはどうしたらいいか?」を常々考えています。
つまり、「今どんなことをしたら、目の前にいらっしゃるお客さまにもっと喜んで頂けるかしら?」ということを意識しています。
私にとって、お客さまが満足して、喜んで帰ってくださることが一番の幸せです。
そのためにも、その瞬間その瞬間に、お客さまにとって一番よい選択をすることがおもてなしの肝ですね。
「とにかく楽しかった」アロマスクール!通学制のメリットは授業とテスト
-大谷さんは日本アロマ環境協会(AEAJ)認定のスクールで通学しながらアロマセラピストの資格を取得しましたが、通学ならではの良さはなんでしたか?
大谷:
本を読むだけではわからなかったり、黙々と座学で勉強しているだけでは理解しきれなかったりすることを、通学では丁寧に紐解いて先生が教えてくださいます。
先生が実際のアロマの香りを紹介しながら解説してくださるんですが、私たちも聞きながら実際に香りを嗅いで覚えるので、スッと香りが頭に入ってくるんですよね。
-どうしても一人の勉強だと「これで合ってるのかな?」と思いがちかもしれません。その不安を授業が補ってくれるのはいいですね。
大谷:
あとは、テストがあることも良かったと思います。
資格取得後のことを考えた時、私には吸収した知識や技術力をお客さまに提供するというゴールがありました。
そのためには知識を言語化することが必須ですが、テストはまさにその過程に役立ちますよね。
言語化できてはじめて役に立つものが知識ですが、私にとって通学という学習形式はその点を大きくサポートしてくれました。
先生に教わることが知識の言語化につながったと思っていますし、本を読んでわからなかったことを先生に聞くと「あれ?意外と簡単だ」と思えることもありました。
-先生のもとで学べて、定期的に知識をテストで確認できる環境が功を奏したんですね。
大谷:
はい。スクールでの勉強はとにかく楽しかったです。
たくさんの先生方に教わった知識や技術、そして同じくアロマセラピストを目指す仲間と勉強したことが、今の私の仕事を作っていると思っています。
多彩な資格をお持ちの大谷さん。資格取得のモチベーションは「ケアに厚みをもたせること」
-さきほども言っていたように、大谷さんは認定心理士の資格や「ナチュラルフードコーディネーター」、「カラーセラピスト」、「メディカルハーブコーディネーター」、「フラワーライフセラピスト」など多様な資格をお持ちです。なぜこれほど多くの資格を取得したんですか?
大谷:
やはり、お客さまに安心して来て頂きたいこと、安心して施術を受けて頂きたいことが一番です。

▲ロマンチックなトリートメントルームで大谷さんの真心こもった施術を受けられる
大谷:
私は、セラピストという仕事は「一生学び」だと思っていて。
イメージで言うと、セラピストという一本の細い木が中心にあったとして、そこから心理学やマクロビオティック、カラーセラピー、フラワーセラピーなど、関連する知識や技術が枝分かれしていく感じだと思っているんですね。
その枝葉の知識で、真ん中にあるセラピストという一本の細い木が太くなっていくというか。
-そういったイメージの実現の先に、お客さまの安心があるということでしょうか?
大谷:
そうです。たとえば、お客さまに体のことで何かご質問を受けたとき、さまざまな視点の知識があればあるほど、こちらも回答できる引き出しが多くなります。
知識がすぐに口から出てきて、その量も多い。
そうしたサービスの提供がお客さまに信頼して頂ける一因になると考えています。
-お客さまの満足度や安心感につながると思っているからこそ、さまざまな資格を勉強されてきたのですね。ケアに厚みを持たせたいという大谷さんの思いを感じます。
大谷:
ケアに厚みを持たせたい! まさにそうです。
私は、お客さまに体の内側からも外側からも、トータルで美しく健康になって頂きたいと思っています。
それこそがホリスティックビューティーの考え方であり、当店のサービスが目指しているところなんです。
「学ぶ楽しさをお客さまにも……」次なる目標は自然療法のレッスンを受けられるスクールとカフェの設立!
-大谷さんの今後の目標はなんでしょうか?
大谷:
資格の部分でいえばカラーセラピーやフラワーセラピー、カウンセリングをもっと勉強したいです。
LABLANCHEで施術を受けたことで、体も心も軽くなったとお客さまに感じて頂くためにも、まだまだ勉強することがたくさんあると思っています。
-流石ですね!
大谷:
資格以外ですと、将来的にはオーガニックや発酵食品といったメニューを提供するカフェも開きたいです。
それと、1Dayレッスンのような形で気軽に自然療法のことを学べるスクールもやりたいな、と。
私自身色々なことを学んできてそれが楽しかったので、今度は「学ぶ楽しさ」をお客さまに提供したいと思っているんです。
イメージとしては、施術帰りのお客さまにカフェに遊びに来て頂いたり、カフェのお客さまにスクールに来て頂いたりなど、相互によい影響を与え合う場所にしたいです。
サロン・カフェ・スクールの3つの軸で、LABLANCHEをもっとお客さまに喜んで頂ける場所にしたいと考えています。
好きなことや気になることを学び始めるのに「遅い」ということはない
-たくさんの関連資格を取得し続けている大谷さんだからこそ、「自分も何か資格を取って学んでみたい」と考えている読者へアドバイスなどはありますか。
大谷:
「気になる」と思ったことや「好き」と思ったことは、気軽に始めてみれば良いと思います。行動することに、早いも遅いもありません。
私がアロマセラピストになったのは20代後半でした。当時は「自分は遅咲きだから資格取得頑張らなきゃ」という焦りに近い気持ちもありましたが、今思うと遅いということはありません。
私の知り合いには30代でセラピストになった方もいらっしゃいます。
つまり、行動してみて「よかった」と思うこともありますし、「やっぱり違った」と分かることもあります。

大谷:
もしかしたら取った資格が一生の仕事になることもあるでしょうし、ならなくても得た知識が人生の役に立つことはあると思います。
ただ、楽しいと思うことは続く、と私は考えています。
私もお陰さまで仕事が本当に楽しいので、失敗したことがあっても乗り越えることが出来ましたし、それが好きなことを仕事にすることなんだ、とも思います。
なので、好きなことや気になることがあれば、気軽に行動してみることがオススメです。
いくつになっても人は変われますし、学ぶことができますので。
これから資格を取ろうと考えている皆さまのご活躍を応援するとともに、私自身もお客さまに喜んで頂けるようにこれからも引き続き頑張ります。
よりよく人生を生きるコツは気になること・好きなことに正直になることかもしれません
「自分の好きなこと、気になることに関する学びを、何らかの形に実現していく。それが、よりよく人生を生きることにつながるのではないでしょうか」
大谷さんの学びの姿勢からは、「アロマセラピスト」という一本の太い木と、豊かに生い茂った枝葉の音色を感じました。
一流のアロマセラピストとは、学びの機会を自発的に見つけ出し、それを継続できる人なのかもしれません。
人のケアに関する勉強や仕事に踏み出してみたい人は、アロマテラピーの勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
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