30代女性の転職に役立つ資格は?未経験の転職は資格を活用すべし!

30代での転職は、20代のときと違ってチャレンジできる幅も狭くなりがち。

求められるスキルのレベルも上がり、転職のハードルも高くなっていく傾向があります。

そこで、資格の取得が転職を成功させるカギとなるかもしれません。

今回は、
・30代からの転職に使える女性にオススメの資格
・30代の転職で注意したいポイント
・未経験でチャレンジする際は資格を活用

以上のトピックについてまとめました。

30代女性にオススメ!転職に役立つ資格10選

30代 女性 転職 資格
はじめに、30代の女性にオススメの資格をジャンルごとに紹介します。 

医療・介護・保育

医療や介護、保育などの福祉に関する業界では、深刻な人手不足が問題となっています。

少子高齢社会により介護職員を求める需要は高まっており、待機児童問題の解消を担う人手も期待されているなど、介護や保育の領域における人材ニーズが急激に上昇しているのです。

資格取得のバックアップ制度があったり、人材育成に注力していたりする就職先もあるため、転職先としてはチャレンジしやすい業界かもしれません。

とくに取得をオススメしたいのが、以下の資格です。

医療事務

医療事務は女性に人気の資格として近年注目を集めており、「生涯学習のユーキャン」の年間人気講座ランキングでは1位を記録しています。

◆参考:生涯学習のユーキャン「人気講座ランキングTOP30【ユーキャン】」

現在、全国の医療機関はコンビニの数よりも多いといわれているのをご存じですか?

全国各地に就職先がある点や、景気に左右されない職種である点から、長く働けるのが医療事務資格のメリット。

多くの職場ではシフト制の勤務形態が取られているため、30代になって出産や育児を担う必要が出てきた女性は、時短で働くことも可能です。

女性の割合が高い職場も多く、結婚・出産・育児に理解のある環境も期待できます。

調剤薬局事務

ユーキャンによれば、医療事務に次ぐ人気があるとされているのが調剤薬局事務です。

厚生労働省の「衛生行政報告例(平成29年度末)」では、全国の薬局数は59,138施設あり、前年度よりも0.8%増加したことがわかっています。

◆参考:厚生労働省「衛生行政報告例 結果の概要」

全国の薬局数の増加にともない、働き手のニーズも拡大していることが予想できますね。

医療事務と同じく全国各地で働ける点や、安定した就業環境である点、シフト制だったり女性が多い環境だったりと育児や家事との両立を目指しやすい点が、女性に人気のポイントです。

介護事務

介護事務の資格は「介助などの技能はないけど、人材ニーズの高い介護業界で働きたい」という人にとって、介護の仕事に踏み出すきっかけになります。

介護施設の運営において介護事務は欠かせない職種ですし、介護業界自体が慢性的な人手不足です。
このため、介護事務を求めるニーズは高いでしょう。

30代はまだまだ体力もあります。
まずは介護事務を足がかりにして、後ほど実務者研修や介護福祉士、ケアマネジャーなどの資格を取得し、キャリアアップをはかることも可能です。

介護事務の資格は生涯使えるため、40代、50代になって体力的に現場の仕事が厳しくなったら、デスクワーク職員として復帰する手もあります。

今後ますます人手が必要となるうえに、一生を通したキャリアプランを描けるのが介護業界です。

安定的な就業環境を基盤にしつつ、長期的なキャリア形成をはかりたい人は、介護事務の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

保育士

厚生労働省の「保育所等関連状況取りまとめ(平成30年4月1日)」によれば、保育所の施設薄は全国で34,763箇所。
前年と比較すると、6%増加しています。

利用児童数は261万人と、こちらも前年と比較すると2.7%増加していることがわかりました。

◆参考:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(平成 30 年4月1日)」

また、平成29年に発表された厚生労働省の「待機児童の解消に向けた取組の状況について」という資料では、女性の就業率は年々上昇しており、それに伴って保育所の利用申込者数も増えていることが示されています。

◆参考:厚生労働省「待機児童の解消に向けた取組の状況について」

昨今の社会情勢的に、今後も女性の社会進出が進むことは明白です。

保育所の数と利用者数が年々増加していることからも、子育て世代が保育士を求めるニーズは今後も増加することが予想されます。

保育の担い手が急ピッチで求められている今こそ、保育士の働き口は増えていくでしょう。

また、保育士は年齢問わずチャレンジできる仕事ですし、30代からのキャリアチェンジも可能な職業です。

生涯使える資格でもありますので、仮に退職しても再就職しやすいのも魅力のひとつです。

オフィス

どんな企業や業界、職種に就いても役立つ可能性が高いオフィス関連の資格。

ここで挙げる資格は、ビジネスパーソンとして身につけておきたいスキルや知識を習得することができるものばかり。

定年退職を迎えるときまで、どの企業に行っても汎用的に使えるものを中心に挙げました。

社会人としてのポジションも中堅と呼ばれ始める30代だからこそ、転職に役立てるだけではなく、ビジネスの場で必要なスキルや知識の復習に役立つかもしれません。

日商簿記

日商簿記は、企業の経理や財務といった部署で役立つのはもちろんのこと、会計事務所、個人経営の企業でも求めれる資格です。
数多い簿記の資格のなかでも、知名度はピカイチ。

社会人に必須の数字を読み解く力が養われるうえに、将来会社の幹部や役員などのポジションを目指す人にとって役立つスキルも得られるため、キャリアアップにもつながる資格です。

給料アップが期待できたり、職能手当がついたりなどの待遇面のメリットも期待できます。

簿記の取得を採用の材料にしている企業も多いため、信頼性の高い資格です。

秘書検定

『2019年版 資格取り方選び方全ガイド』によれば、ハローワークの資格別求人数で、上位にランクインしているのが秘書検定。

転職の際に強いアピールポイントとなる資格といわれており、1級の所有者はとくにニーズと将来性が高いとされています。

昇進や昇格、キャリアアップ、昇給などの待遇面のメリットも期待できる資格です。

ビジネスマナーや社会人の基礎能力の証明となる資格ですので、人材育成に関連する仕事に資格を活用する方法もあるでしょう。

MOS

ビジネスパーソンに不可欠のPCスキル。

MOSは、マイクロソフトオフィスのソフトウェアであるWord、Excel、Powerpointの操作技能を証明する資格です。
世界共通の資格である点も特徴のひとつ。

事務能力の証明となる資格ですので、事務系の仕事に就職・転職する際に役立つことが考えられます。

事務能力が求められる仕事に転職を考えている人にオススメです。

経営

経営関連の資格を取得すると、経営コンサルタントや講師といった専門職を目指すことも可能です。

経営関連の資格のなかには、将的に独立開業を目指す人にとっても有利になる資格も存在します。

資格を取得すると会社の経営ポジションや管理職に昇進できる可能性もあるため、本格的にキャリアアップを考え始める年齢の30代にはオススメです。

中小企業診断士

企業の経営、財務、会計、法務など、幅広い分野にわたって企業の経営状態を判断するスキルが身につく中小企業診断士。

経営の改善や支援、教育など、多角的な目線で経営にまつわるコンサルティングを行います。

幅広い観点からビジネスに必要な知識を得られるため、昇進に役立つ可能性も高いです。

資格を活かした就職先としては、中小企業支援機関や政府系金融機関、経営コンサルタント業などが挙げられます。

社会保険労務士

平成30年度の合格率は6.3%、前年の合格率も6.8%と、難易度はかなり高めの資格ですが、社会保険労務士は就職や転職に有利な国家資格です。

◆参考: 社会保険労務士・社労士の通信教育・通信講座ならフォーサイト「社会保険労務士の合格率・難易度は?」
 
取得難易度が高いからこそ、労務管理や人事関係の高い能力を備えていることをアピールできるため、キャリアアップにつながりやすくなります。

独立開業を目指せる点や職務手当がつく点も社会保険労務士を取得するメリット。

コンサルティング企業や人材サービス、社会保険労務士事務所、人事部や総務部といった会社経営の中核を担う部署に就職する際に、強みを発揮します。

労務や人事関係の仕事においてキャリアアップを目指す人には、協力な後ろ盾となる資格です。

不動産

不動産関連の資格といえば、宅地建物取引士(宅建士)が有名です。

転職を考えている30代に宅建士がオススメの理由は、そのニーズの高さにあります。

不動産業の営業所では、5人に1人以上の割合で宅建士の資格所有者を配置する義務があります。

そのため、宅建士の資格所有者は、年齢を問わず、常に求められる人材なのです。

土地や建物との関わりも深い金融業界でも、資格は活用できるでしょう。

店舗の立地条件などが関わってくるため、小売業界でも活躍可能です。

安定的かつ人材ニーズが必ずあるところへの転職を考えている人は、宅建士の資格を調べてみてはいかがでしょうか。

30代の転職者が準備すべきこと・覚えておいた方がよいこと

30代 転職者

資格を取得して転職するにしても、30代での転職は20代のときとは異なるスキルが重視されるもの。

社会人として中堅となる年齢になるからこそ、転職に際して注意したいポイントがあります。

まずは経歴やスキルの棚卸しから

資格を取得して転職を成功させるにも、事前の下準備なしに取得したり、転職に踏み出すのはリスクがあります。

まずは、これまでの経歴や経験、培ってきたスキルを棚卸ししましょう。

そのうえで見えてきた自分の強みや弱みを洗い出し、30代からの仕事で強みとなる部分を活かせる資格を考えるのがオススメです。

自分の経歴やスキルを棚卸しすることで、今後のキャリアプランにつながるヒントが必ず見えてくるはず。

30代は昇進や年収アップなどのチャンスをつかむタイミングが現実的になってくる時期ですから、これまでの経歴を基盤に、将来の展望につながる資格取得を意識することが大切ですね。

30代の転職者に求められるのは即戦力とマネジメント能力

ポテンシャル勝負をかけられる20代の転職とは異なり、30代の転職のカギは今までの仕事で培ってきた経験や経歴にあります。

とくに求められるスキルは、経験を活かせる即戦力とマネジメント能力です。

一般的に30代前半で重視されるのは即戦力であり、後半ではマネジメント能力といわれています。

経験やスキルを活かして臨機応変に動ける能力や、自己判断による業務進行力など、就職後すぐに活躍できる能力の有無が、30代の転職を左右します。

また、30代は昇進や昇給などのキャリアアップが現実的になってくる年齢。
企業側としては、若手の指導や育成、プロジェクトの遂行、リーダーとしての管理能力も期待するところです。

昇進には管理職への就任は避けて通れない道ですので、今よりもよい条件での転職を目指したい人は、プロジェクトのリーダー経験や後輩の指導経験などを積んでおきましょう。

時間・お金・家族!30代の転職者が資格を取得するときのキーワード

結婚・出産・育児など、女性ならではのライフイベントを迎えやすい30代になると、自分ひとりですべて完結していたことや、自己責任で済んでいたことも誰かと一緒に背負う必要が生じてくるものです。

20代のときと比べて仕事の量も増えたり、新しい家族ができてひとりで自由に過ごせる時間も減ったりと、時間の使い方に大きな変化が生じやすいのが30代。

そのため、30代で資格を取得しようと思ったら、時間の管理が重要になってきます。

取得に何年もかかる資格もありますので、
「本当に今後の自分のキャリアプランにとってプラスとなる資格なのか?」
「どうしても取得しなければならない資格か?」
といったことをよく考える必要があります。

・充分な勉強時間が確保できない
・取得に何年もかかりそう
・通学が必須

などの懸念点がある資格には、安易にチャレンジしない方が得策です。

また、資格取得にかかるお金の工面も重要なポイント。
専門学校に通学しないと取得が難しい資格もあるため、学費面も含めた財源確保も意識しましょう。

結婚や出産、育児などを経験した場合、20代のときとは異なり、ひとりだけで使えるお金も減ります。
そうなると、資格取得にかけるお金の了解を家族から得る必要も生じます。

勉強期間中の家事や育児は難しくなることも予想できるため、家族の理解と協力を得ることも不可欠です。

30代から未経験の業種に転職するのは難しい!だからこそ資格を武器に

30代 未経験 転職

未経験の業種や職種に30代から挑戦するのは不可能ではありませんが、難しいのが実情です。

未経験者であっても、吸収力や柔軟性などに期待できる20代と比べると、どうしても知識や経験を重ねてきた30代の採用には、二の足を踏む企業も。

だからこそ、資格取得を武器にすることも可能なのです。

会社の成長を担える人材登用を推進するベンチャー企業や、採用に積極的な企業や業界を志望すれば、未経験であっても資格をアピールポイントにすることができます。

資格を取得したことが、入社に対する意欲とみなされる場合もあるでしょう。

職能の高い人材を常時求めている企業にしてみれば、未経験であっても何かしらの勉強を積んだ功績を見込んで、採用に至る可能性もあります。

とくに取得が難しいとされる資格であれば、アピールポイントとしての効力も発揮できるかもしれません。

まとめ

まとめ

30代の女性は、20代のころとは違うライフステージに突入していくため、仕事でもプライベートでもあらゆる変化を迎えやすい年齢です。

出産や育児などのライフイベントの発生も加味したら、「今の職場では産休は取りにくい」「育休から復帰しやすい職場環境に行くべき?」などの問題も考え始める人も多いかもしれません。

紹介してきた資格を活かしてキャリアアップを目指したり、家族との時間や自分の時間を大切にできる環境に移ったりするのも、ひとつの方法です。

30代の転職の注意点も参考にしつつ、慎重かつ納得のいく転職に踏み切ってみてくださいね。

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