新しい自分と出会い、心を解放しよう【表現アートセラピー】

表現アートセラピーは、1970年代に欧米で発展した芸術療法のひとつです。

2017年4月中旬にかけて来日していた米ペンス副大統領の夫人であるカレン・ペンス副大統領も、アートセラピーの啓発活動に積極的な人物であり、来日中は、都内で今回の取材対象者である小野様を含む5人のアートセラピストが集められ、アートセラピーの重要性について懇談しました。

日本で初めて表現アートセラピストの資格を取得した、表現アートセラピー養成講座の講師、小野様。今回は、そんな小野様に表現アートセラピーのことについて詳しくインタビュー!

▼「表現アートセラピー」養成講座の講師、小野様
小野京子さん
本日はよろしくお願いいたします!

Q1.表現アートセラピー研究所と小野様について教えてください。

小野様:
表現アートセラピー研究所自体は、2002年頃に設立しました。その前に表現アートセラピー研究会を何年かやっていたので、かれこれ20年は活動をしています。
私はナタリー・ロジャースさんという方から表現アートセラピーについて勉強したんですが、その方が作った素晴らしいトレーニングコースというのがあって。そのコースを始めたら、ハマってしまいまして(笑)。とても自分に合っていて、楽しかった上に、癒やされたんですよね。それで、そのトレーニングコースを日本で広めたい、多くの人に表現アートセラピーについて知ってもらいたいという思いがあって、設立に至りました。

ナタリー・ロジャースさんという方は・・・?

小野様:
彼女の父親はカール・ロジャースさんといって、カウンセリングの父と呼ばれています。ナタリーさんは表現アートセラピーの本を書かれた方です。こちらを翻訳させていただいたのは、私と私の同僚です。

▼こちらが小野様の著書です。
著書

Q2.表現アートセラピーとはそもそもどんな心理療法なのですか?

小野様:
芸術療法のひとつです。芸術療法って、すごくたくさんあるんです。音楽療法、ダンスセラピー、ライティングセラピー(物語や詩を書く療法)、アートセラピー(いわゆるアートセラピーは絵画を描いたり粘土を使ったセラピーのことを指す)、ドラマセラピー。そこで比較的最近、芸術療法の末っ子として生まれたのが、表現アートセラピーです。なので最新の芸術療法です。
表現アートセラピーでは、表現手段全部を使うんです。ダンスも音楽も、絵もドラマも、とにかく全ての芸術表現を使う。そういう欲張りなセラピーなんです。

▼こちらは小野様からいただいた写真。作品ができあがっていく様子がうかがえます。作品

Q3.表現アートセラピーが活躍している場や、普及状況について教えてください。

小野様:
大学ではアートセラピーはまだ教科として教えているところは少ないのですが、私は日本女子大の通信教育課程の児童学科で表現アートセラピー関連教科を4科目教えています。
それから、表現アートセラピー講座を受講した方は、地域の中で子どもが自由に表現できる場を作っている方もいらっしゃいますよ。私のところには学校の図工の先生や養護教諭の方もいらっしゃるんですが、図工の時間の中で子どもたちに本当に自由に表現させたりしているそうです。後者の場合は、保健室の中で表現アートセラピーを使ったり、不登校の子に提供しているそうですよ。今後は、会社で使うことも増えていくんですよ。何かプロジェクトを立ち上げる時に、アートセラピーを使ってチーム内の結束を固めたり、クリエイティビティを高めたり。こんなふうにして、どんどん表現アートセラピーが色んな場所で広がっていけばいいなと思います。

Q4.表現アートセラピー養成講座の特徴を教えてください。

小野様:
原形は、ナタリー・ロジャースさんが作った講座になりますが、これをさらにレベルアップさせたのが研究所のトレーニングコースです。この講座には、レベルが3段階あるんですね。一つずつ解説していきましょう。

レベル1

レベル1は、自分自身が深く表現アートセラピーを体験し、自分自身が癒されるという段階です。知らなかった心の傷を含めて、自分自身を見つめます。やっていくうちに、自分のよさに気がついて、解放的に、前向きになっていくレベルです。

レベル2(チェックリスト)

次は、表現アートセラピーを1対1のカウンセリングの中で使っていくレベルです。何かに悩んでいたら、その問題についてこんなふうに絵を描いてみましょうかとか、今の悩みって色と線で表すとどんな感じですか?とか。そこで表現してもらうと、ふと何かに気がつくことが多いんですよね。

レベル3

最後は、自分がグループのリーダーになって、どうやってグループをリードするか、というレベルになります。こんなセッションを提供をしましょうと言って、セッションをデザインするんです。例えば、リラックスを深めるセッションでは、リラクセーションのエクササイズをして自分にとってのリラックスのイメージを絵に描いたり。みんながどんなセッションをしたいかを相談して、その中でリーダーになり、フィードバックをもらって、自分がリーダーとしてどんな特性を持っているのかを見極めます。
リーダーとして必要なスキルの中に、「安全な場」を作る必要があります。「安全な場」というのは、例えば誰かが「あなたの絵ってすごく下手ね」って言ってしまったら、その場は安全じゃなくなりますよね。どんなことを言っても批判しない、分析とか解釈をしない、その人が今やりたくないことがあったらそれを尊重する。それが「安全な場」です。
ナタリーさんのトレーニングには理論や実践に関する教えが足りないと思ったので、私自身が実践するなかで習得した知識、子どもに使う時、精神科で使う時、それとも悩んでいるとは言っても元気で力のある人に使う時、あるいは会社の中。それぞれでどのようなエクササイズを用いるのか、それぞれ向いている方法や使い方が違うはずだと思ったんですね。そういう理論と実践のコツを講座にプラスし、講義も行うことにしました。結果的に更に充実したものになっていると自負しております。

Q5.受講者層の男女比はいかがですか?

小野様:
圧倒的に女性が多いですね。それはアメリカも一緒です。なので、女性だけが楽しくて男性やるとつまらないのかしら・・・って思ったんですよ。でも、一度ビジネスマンのおじさまたちに5回連続コースをやったことがありまして。そうしたら、ビジネスマンのおじさまたちもすごく面白がってくださって。今まで懸案だった事項が解決できるようなアイディアが湧いたとか。すごくストレス発散になったとか。えーっ、おじさまがたにもイケるんだって、びっくりしました(笑)。なので、今後は男性にもっと来ていただけるといいですね。

▼受講風景の様子。たしかに女性が目立ちます。受講風景

受講生からはどのような感想をもらっていますか?

小野様:
表現アートセラピーって、自分の内的な世界を表現するので、その方自身が顕著に出るんですよね。知らなかった自分の個性と出会えるんです。「あっ、私ってこんな一面があったんだ」とか「私ってこんないいところがあったんだ」とか。表現アートセラピーは、無意識のところに入っていく部分が多いので、自分の生命力や、ポジティブなところに気が付きやすいっていう特性があるんです。
そういう特性があるからだと思うんですが、本当に皆さん、なんていうんでしょう・・・人生がものすごく変わったっていうんですね。

自分自身をすごく好きになったって。この自分でいいんだ、って。自分には悪いところばっかりじゃなくて、いいところもすごくある。自分の個性はこうで、それをこう使っていけばいいんだ。そんなふうに自己肯定的になったり、前向きになる方が多いです。それから、30代、40代で結婚されていない方もいらっしゃるんですが、結構結婚されちゃったりするんですよ。

えーっ!すごいですね。

小野様:
自分を表現しているうちに、自分の中の女性性というものを認めて、出せるようになる。そういう傾向があるように思えます。自分の女性性が癒やされるというか。

女性性が癒やされて、オープンな状態になっていないと、結婚したいって頭で思っていてもなかなか難しいのかなって。女性的な優しさとか、人を受け入れるやわらかさとか、そういうものが自然と開かれていくみたいです。自分の中でひっかかっていた心の傷みたいなものがほぐれて、きれいになっていくんですよねえ、皆さん。

Q6.表現アートセラピーを受講したことによって、保育や育児で役に立ったなどのお話はありますか?

小野様:
去年から日本女子大学の通信課程で表現アートセラピーを教えているんですが、通信なので保育士さんや幼稚園の先生も結構いらっしゃるんですよ。それで、その方たちにお話を聞くと、今のお子さんって、人目を気にして、自由な表現ができない子が多いんですって。

3歳ぐらいの年齢ですよね?そんな子どものうちから人目を気にしてしまうんですか?

小野様:
そうなんですって。だから、ある先生が「安全な場」を作って、子どもたちにやってみたらしいんです。そうしたら、最初はなんとなく周りの様子をうかがってるけど、じょじょにみんな「ワー!」とか「キャー!」とかはしゃぎ始めて、すごく解放的になって、自由な表現をしだすようになったらしいです。
あるトラウマを持った方のお話なんですが、小さい頃にすごくきれいな噴水の絵を描かされたんですって。で、その水の色を緑に塗った。そしたらその方は先生に、「水は緑じゃないよね?青でしょ?」って言われたらしいんです。どうして緑に塗ったかっていうと、噴水にコケが生えてたからなんですって。それなのに、「違うよね?」って否定されちゃって、絵を描くのが本当に嫌になった、って話を聞いたんですね。
表現ってありのままを描く必要はないわけじゃないですか。だからその子が表現したものを尊重して、対話してあげる。それができれば、子育てにものすごく役立つと思うんですよ。

Q7最後に、表現アートセラピーに興味を持った方々にメッセージをお願いします。

小野様:
人間にとって表現するということはすごく自然な行為です。かつ、人間の生活にとって表現は誰でも楽しめるものだと思うんですね。自分自身を発見する、素晴らしい方法です。
自分を知るっていうのは、メンタルヘルスにとってすごく大切なことです。自分を知っているっていうのは、たとえ企業にいようと、先生であろうと、保育士さんであろうと、お母さんであろうと、ものすごく大切。自分を知るから、自分を通して相手といい関係が持てるわけで、自分を知らなかったら、人といいつながり方をすることは、難しいんですよね。
この講座は一つずつでも取っていけるので、ちょっと試してみたいとか、元気を出してみたいとか、自分にどんないい特性があるのか知りたいとか、そういう方にぜひ来ていただきたいです。

小野様2

本日はお忙しい中ありがとうございました!

知らなかった自分と出会い、新しい体験をしてみたい!そんな方は「表現アートセラピー」講座の受講を

自分の心を解放し、自分自身を癒やす。そんな体験を得たら、今度は人のためにその体験を使いたい。

そんなふうに思う方は、表現アートセラピー養成講座を受講してみてはいかがでしょうか。
取材の中のお話でもありましたが、表現アートセラピーを受講する保育士さんも多いといいます。

表現アートセラピー養成講座で、心や自我が未発達な子どもたちの心を育て、人間性を豊かにするお手伝いを、してみませんか?

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2018年10月11日

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