介護の仕事に就くためには資格が必要です。
はじめて介護の仕事をする人は、入門資格の「介護職員初任者研修」を受講する人が多いようですが、介護関連の資格はほかにもたくさんあります。
介護の仕事をするための4つの資格と、介護・福祉分野で幅広く活躍するための5つの資格について紹介します。
介護の仕事のキャリアパス

介護の仕事は、持っている資格の種類によって業務内容、給与、待遇などが変わります。
これまでは、「ホームヘルパー1・2・3級」「介護職員基礎研修」「介護福祉士」などの研修・資格制度がありましたが、資格を取りながらキャリアパスをしていくルートがわかりにくいという問題があったので、厚生労働省は介護の資格制度を一本化しました。
現在は、以下の順番で4つの資格を取得していくことにより、キャリアを積んでいくことができます。
「介護職員初任者研修」
↓
「介護職員実務者研修」
↓
「介護福祉士」
↓
「認定介護福祉士」
介護の基礎を学べる!介護職員初任者研修

介護職員初任者研修(以下、初任者研修)は従来の「ホームヘルパー2級修了者」に相当する資格です。
基本的な介護業務を実践できることが求められます。
初任者研修の対象者
初任者研修は、介護の仕事が未経験の人でも受講することができます。
初任者研修の受講方法
初任者研修は、働きながらでも受講できる資格です。
研修受講料・期間などは養成機関によって異なります。通学と通信、どちらのスタイルでも受講することも可能です。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
介護の即戦力になれる!介護職員実務者研修

介護職員実務者研修(以下、実務者研修)には、さまざまな利用者に対応できる能力と、新たな課題・技術・知識を自ら把握できる能力が求められます。
また、国家資格の「介護福祉士」試験を受けるためには実務者研修が必要です。
実務者研修の対象者
実務者研修は、介護の仕事が未経験の人も受講することができます。
実務者研修の受講方法
実務者研修は、通信講座ではなくスクーリング(通学)で学ぶ必要があります。
仕事をしながら研修を受講するのは大変かもしれませんが、働きながらでも受講できるカリキュラムの学校もあります。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
介護の唯一の国家資格!介護福祉士

介護福祉士は、介護に関する専門知識と技術をもつことを証明する国家資格です。
介護福祉士の受験資格
介護試験の受験資格を得るためには、以下の4つのルートがあります。
1.「養成施設ルート」
2.「実務経験ルート」
3.「福祉系高校ルート」
4.「経済連携協定(EPA)ルート」
「養成施設ルート」
指定をうけた養成施設で単位を修めたうえで、試験を受けるルートです。
「実務経験ルート」
介護の仕事に3年以上従事した実務経験を証明したうえで、実務者研修を受講し、試験を受けるルートです。
「福祉系高校ルート」
福祉系の高校で単位を修めたうえで試験を受けるルートです。
「経済連携協定(EPA)ルート」
特定の施設で、日本の介護福祉士の受験資格を取得するための研修を修了したインドネシア人、フィリピン人、ベトナム人が試験を受けることができるルートです。
働きながら介護福祉士を受験する人の多くは「実務経験ルート」を選択し、実務者研修を修了してから介護福祉士の受験資格を得ています。
介護福祉士の取得方法
介護福祉士になるには、受験資格を満たしたうえで公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが実施する筆記試験に合格しなければなりません。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
介護の最難関資格!認定介護福祉士

認定介護福祉士は、国家資格である「介護福祉士」の上位資格にあたります。
介護の資格の中で、もっとも取得が難しい資格です。
介護のチームリーダーとしての経験を積み、他の業種と連携してマネージメントができる能力が求められます。
認定介護福祉士の受験資格
認定介護福祉士の受験資格を得るためには、介護福祉士の資格が必要です。
認定介護福祉士の取得方法
認定介護福祉士になるには、受験資格を満たした上で一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構が定めた「認定介護福祉士養成研修」の全過程を修了する必要があります。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
活躍の幅を広げられる5つの資格
介護事務の資格
介護事務の資格は、介護関連の職場ではじめて働く人に人気があるとされている資格です。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
認知症ケアの資格
認知症ケアの民間資格には、
「認知症ケア指導管理士」
「認知症ケア専門士」
「認知症ライフパートナー」
があります。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格
介護支援専門員(ケアマネジャー)は、利用者やその家族からの相談をうけて、介護認定の書類作成や申請代行、ケアプランの作成などをおこないます。
介護保険法に位置づけられた公的資格です。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
福祉に関する国家資格
福祉に関する国家資格は、「介護福祉士」のほかに「社会福祉士」「精神保健福祉士」があります。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
介護職員として専門的なスキルを身に着けたい方
自分だけにしかできないケアの技術や知識などを習得し、活躍場所を広めたり、もっと質の高いサービスを施したりしたい方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
通信講座で学ぶためのポイント
資格を取るための勉強を始めたけれど、なかなか続かないということはありませんか?
そんな悩みを持つ方には、こちらの記事が役に立つかもしれません。
ぜひ、あわせて読んでみてください!
まとめ
介護の仕事をするための資格をご紹介しました。
介護関連の資格をとることで、職場での業務内容や待遇や給与が変わります。
これから介護関係の仕事に就きたいと考えている方には、まずは「介護職員初任者研修」を受講することをオススメします。
その後のキャリアパスとして実務者研修、介護福祉士や、認定介護福祉士を目指してみてはいかがでしょうか。
介護の仕事で役立つ資格はたくさんあります。
自分に合った資格を選んで、挑戦してみてください!
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参考サイト
厚生労働省 平成23年1月「今後の介護人材養成の在り方について(概要)」(2017年5月16日,http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000011uv3-att/2r98520000011uwt.pdf)
厚生労働省「介護職員初任者研修」(2017年5月16日,http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000114686.pdf)
日本ホームヘルパー協会「訪問介護員の養成とスキルアップ」(2017年5月16日,http://nihonhelper.sharepoint.com/Pages/yousei.aspx)
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験「資格取得ルート図」(2017年5月16日,http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/route.html)
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験「出題基準・合格基準」(2017年5月16日,http://www.sssc.or.jp/kaigo/kijun/kijun_02.html)
日本介護福祉士会 平成24年3月「認定介護福祉士(仮称)制度の方向性について」(2017年5月16日,http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ae5j-att/2r9852000002aedl.pdf)
介護のお仕事研究所「認定介護福祉士」とは?給料・受験資格・介護福祉士との違いを徹底解剖 (2017年5月16日,https://www.kaigo-shigoto.com/lab/archives/606)