夫婦共働きのため、子どもの傍にいられない。核家族なので、親以外に子どものケアをしてくれる人がいない。このような家庭が多い現代日本では、保育の知識を持つ人材へのニーズが高まっています。
子どもの心のケア方法が学べる資格「チャイルドカウンセラー」についてまとめてみました。試験の難易度や合格率についても記載しているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
チャイルドカウンセラーとは?
チャイルドカウンセラーとは、悩みを抱えた子どもたちや親世代を支援するスペシャリストのことです。
「学校に行きたくない」「いじめられてつらい」という子どもたちの相談にのったり、子育ての悩みを抱える親にアドバイスを行うことにより、より円満な親子関係の構築をサポートします。
例えば、一般財団法人「日本能力開発推進協会(JADP)」が主催する民間資格「チャイルドカウンセラー」講座では、現代社会に生きる子どもたちが抱えやすい問題や、カウンセラーの役割などを学びながら、チャイルドカウンセリングのテクニックを身につけます。
チャイルドカウンセラーの資格はどこで活かせる?
チャイルドカウンセラーは民間資格なので、資格取得が就職に直結するわけではありません。しかし、チャイルドカウンセラーの資格をきっかけにして、保育関係の仕事の活動範囲をさらに広げることが可能です。
たとえば保育士や臨床心理士、ベビーシッター、スクールカウンセラー、ピアノの先生、チャイルドラインのキャッチャー(子ども相談ホットラインの受信者)などが例としてあげられます。
子どものケアを行うスペシャリストとして経験を積んだのちは、講演会を開き、育児のよりよい方法を広めていくこともできます。
また、外出できない子のために、インターネットや電話などのツールを使って、遠隔でカウンセリングを行うケースもあります。自宅の空き部屋を使ってカウンセリングサロンにするなど、実績があればさまざまな働き方ができる点が魅力です。
なお、子どもだけでなく親のケアを行うのも、チャイルドカウンセラーの仕事のひとつです。たとえば企業内カウンセラーとして子育てに悩む親の相談を受け、適切なアドバイスを行うことで、家庭の問題を解決に導きます。
チャイルドカウンセラーについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
チャイルドカウンセラーに関連した資格講座の資料は、無料で請求できます。
お近くのスクールが表示されていなくても、新設されている場合もありますのでスクールに問い合わせてみてくださいね!
チャイルドカウンセラーの資格を取るまで
チャイルドカウンセラーの資格は、独学では取得できません。前出の日本能力開発推進協会(JADP)が認定するチャイルドカウンセラー講座を例に、資格取得までのフローをまとめました。
1.受講の申し込みをする
チャイルドカウンセラー資格の認定元「日本能力開発推進協会(JADP)」が指定する認定講座を受講します。
講座例:キャリアカレッジジャパン「チャイルドカウンセラー資格取得講座」
学習期間:4ヶ月
受講費用:46,000円(税別)
2.受験資格を得る
全4回の課題の提出や、メール・FAXでの臨床心理士の指導を通して、チャイルドカウンセリングに関する基礎・応用を学びます。全カリキュラムを修了すると、チャイルドカウンセラー検定試験の受験資格を得られます。
カリキュラムを通じて、アスペルガー症候群の子や、言葉を話せない子といった、繊細な対応が求められる子どもへのカウンセリング方法も学べる点が魅力です。
自分からSOSを出せない子との信頼関係の築き方はもちろんのこと、カウンセリングを継続させるコツや、筆談でのカウンセリングテクニックなど、チャイルドカウンセラーに必要な幅広い知識を習得します。
3.検定試験を受験⇒合格!
検定試験は、在宅にて受けられます。資格の勉強から取得に至るまでの全てを在宅で完結できるので、家事・育児・仕事がある方も自分のペースで学べるのが嬉しいですね。
専門知識を学ぶ・資格を取る意味とは?
保育に携わる人の多くは、子どもを心から大切に思う人ばかりです。しかし、主観や偏った知識に基づいた感覚的なカウンセリングは、逆に子どもを傷つけてしまう場合もあります。
専門知識を学ぶことで、カウンセラー自身も自信を持って子どもやその家族と話ができるようになります。チャイルドカウンセラーは保育の仕事に携わる人だけでなく、子育てに悩む人や、これから親になる予定のママやパパにも役立つ資格といえるでしょう。
チャイルドカウンセラーの試験
チャイルドカウンセラーとして活動するには、検定試験に合格する必要があります。以下に、チャイルドカウンセラー検定試験についてのQ&Aをまとめました。
Q.受験資格の取得方法は?
チャイルドカウンセラー検定試験の受験資格は、日本能力開発推進協会が定めた認定講座を修了することによって得られます。
Q.受験方法は?
受験資格を得たのちに、日本能力開発推進協会ホームページより検定試験の申し込みを行い、自宅に試験問題を発送してもらいます。受験は随時、自宅にて行います。受験料は5,600円(税込)です。
Q.合否の通知は?
答案を協会に返送したのち、約1ヶ月後に合否結果が送付されます。
Q.試験形式は?
記述式の筆記試験となります。
チャイルドカウンセラー試験の難易度と合格率

チャイルドカウンセラーの検定試験の難易度は、認定講座のテキストの難易度に準じます。講座の内容が理解できていれば、問題なく合格できる難易度なので、毎日少しずつテキストを読み、課題を提出して知識を身につけていくとよいでしょう。
検定試験の合格ラインは、得点率70%以上です。
なお、上記でも触れたとおり、検定試験は在宅での受験です。教材を確認しながら問題を解くこともできますが、教材そのままの文面が問題として出るわけではありません。自分なりにチャイルドカウンセラーの役割や、子どもたちとの接し方を理解し、吸収しておくことが合格への近道となります。受験前は講座のサポートを活用して、チャイルドカウンセラーに関する疑問点をさらっておくことがオススメです。
まとめ
子どもの心のケア方法が学べる資格「チャイルドカウンセラー」についてご紹介しました。ご存じの通り、日本は今深刻な保育士不足に陥っています。人手不足を打開するため、日本全国の保育園や幼稚園では、保育士の有資格者の他、保育の知識を持つ「保育ボランティア」を募集しています。
チャイルドカウンセラーの知識は、自分の子育て、保育・教育関係の仕事だけでなく、このようなボランティア活動にも役立ちます。子どもの心をもっと理解し寄り添いたいと思う方は、チャイルドカウンセラーの資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
チャイルドカウンセラーに関連した資格講座の資料は、無料で請求できます。
お近くのスクールが表示されていなくても、新設されている場合もありますのでスクールに問い合わせてみてくださいね!
参考サイト
キャリアカレッジジャパン「チャイルド総合心理講座」(2016年6月6日,http://www.c-c-j.com/new_p/course/01_child_syn/)