「放課後児童支援員」の資格取得で学童保育に貢献!補助員から指導員になる方法も解説

「放課後児童支援員」という資格をご存じですか?

2015年4月より実施されている「子ども・子育て支援新制度」によって創設された新資格です。

学童や放課後クラブに勤務する指導員は、全員が「放課後児童支援員」または「児童の遊びを指導する者任用資格」を取得する必要があります。

学童保育の対象年齢を小学校6年生まで引き上げる取り組みも始まりました。

今回は、学童保育の業界を支える「放課後児童支援員」という資格について、取得方法から活動内容まで解説します。

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「放課後児童支援員」は2015年新設の資格

放課後児童支援員

「放課後児童支援員」は2015年に新設された資格制度で、「子ども・子育て支援新制度」に基づいています。

2015年4月から各学童保育・放課後クラブには、放課後児童支援員を2名以上配置することが義務付けられていました。

しかし、2名以上の配置という条件を満たすことが困難だったため、2018年に学童保育・放課後クラブに所属する職員の数と職員資格の基準を緩和する検討会が設けられます。

今後は、国が定めた基準を踏まえつつ、地方自治体の条例によって配置人数と有資格者を決定する方針に見直される予定です。

◆参考:内閣府「第87回 提案募集検討専門部会」

放課後児童支援員の役割

学童保育・放課後クラブは、子育てと仕事を両立させるための支援機関となる施設。

放課後児童支援員には、子どもの状況を把握していることはもちろん、子どもへの基本的生活習慣の指導や発達を促進することが求められます。保護者、地域社会、学校との連携も重要です。

以下が、厚生労働省が発表するガイドラインに記載された「放課後児童支援員の役割」となっています。

➀ 子どもの人権の尊重と子どもの個人差への配慮
➁ 体罰等、子どもに身体的・精神的苦痛を与える行為の禁止
➂ 保護者との対応・信頼関係の構築
➃ 個人情報の慎重な取扱いとプライバシーの保護
➄ 放課後児童指導員としての資質の向上
➅ 事業の公共性の維持

◆引用元:厚生労働省「放課後児童支援員の役割及び職務と補助員との関係」

放課後児童支援員の活動内容は5種類

放課後児童支援員の活動には、おおまかにいうと次の5つの支柱があります。

子どもの健康管理、安全確保、情緒の安定に係る活動
基本的生活習慣の確立に向けた指導
遊びや体験を通じ自主性、社会性、創造性を培う活動
保護者への連絡、支援、連携
放課後児童クラブ以外の子どもや地域住民との交流活動

◆引用元:厚生労働省「放課後児童支援員の役割及び職務と補助員との関係」

放課後児童支援員は、保護者が施設に迎えに来る(あるいは送迎する)までの時間を子どもたちと一緒に過ごすことが仕事のメインです。

子どもたちの宿題を見たり、外遊びに行ったり、その施設で独自に設けられている教育プログラムなどがあれば一緒に取り組んだり、おやつを提供したりと、放課後の時間を使って子どもたちの健やかな成長と発達を支援します。

そのほかにも、職員間での会議や打ち合わせ、職場内での情報共有、学校や地域との連携、行事と活動に関する記録、清掃や衛生管理、安全点検といった業務にも積極的に取り組んでいくことが推奨されています。

資格取得には研修参加が必須!

資格取得 研修参加

放課後児童支援員の資格を取得するには、地方公共団体による研修を受ける必要がありますが、都道府県によって会場や日程は異なります。

資格研修について

放課後児童支援員の資格を取得するには、都道府県が主催する研修の受講が条件です。

1回の研修につき100名程度の定員が想定されており、研修修了に必要な受講時間は24時間程度

研修の期間は2~3ヶ月以内で、都道府県によっては2期に分けて半年ほどの期間に実施することもあります。

研修の参加費用は無料ですが、研修テキストは実費になります。

ネット通販などで購入することもできます

特定の資格保有が必要!受講の条件

「放課後児童支援員」の研修は、下記いずれかの条件を満たす方が研修を受けられます。

(1)保育士の資格を有する者

(2)社会福祉士の資格を有する者

(3)学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)の規定による高等学校(旧中等学校令(昭和十八年勅令第三十六号)による中等学校を含む。)若しくは中等教育学校を卒業した者、同法第九十条第二項の規定により大学への入学を認められた者若しくは通常の課程による十二年の学校教育を修了した者(通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者を含む。)又は文部科学大臣がこれと同等以上の資格を有すると認定した者(第九号において「高等学校卒業者等」という。)であって、二年以上児童福祉事業に従事したもの

(4)学校教育法の規定により、幼稚園、小学校、中学校、高等学校又は中等教育学校の教諭となる資格を有する者

(5)学校教育法の規定による大学(旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学を含む。)において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者

(6)学校教育法の規定による大学において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程において優秀な成績で単位を修得したことにより、同法第百二条第二項の規定により大学院への入学が認められた者

(7)学校教育法の規定による大学院において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専攻する研究科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者

(8)外国の大学において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者

(9)高等学校卒業者等であり、かつ、二年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事した者であって、市町村長が適当と認めたもの

◆引用元:厚生労働省「放課後児童支援員に係る都道府県認定研修ガイドライン(案)の概要」

保育士社会福祉士など、持っている資格によって、研修が免除になる場合があります。

カリキュラムは6つの科目で構成

都道府県による放課後児童支援員養成のための研修は、6つの項目・科目に分かれています。

授業の必要に応じて演習を受けることもあるようです。

以下が研修の各項目・科目と時間数の一覧です。

1.放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の理解 【4.5時間(90分×3)】

① 放課後児童健全育成事業の目的及び制度内容
② 放課後児童健全育成事業の一般原則と権利擁護
③ 子ども家庭福祉施策と放課後児童クラブ

2.子どもを理解するための基礎知識 【6.0時間(90分×4)】

④ 子どもの発達理解
⑤ 児童期(6歳~12歳)の生活と発達
⑥ 障害のある子どもの理解
⑦ 特に配慮を必要とする子どもの理解

3.放課後児童クラブにおける子どもの育成支援 【4.5時間(90分×3)】

⑧ 放課後児童クラブに通う子どもの育成支援
⑨ 子どもの遊びの理解と支援
⑩ 障害のある子どもの育成支援

4.放課後児童クラブにおける保護者・学校・地域との連携・協力 【3時間(90分×2)】

⑪ 保護者との連携・協力と相談支援
⑫ 学校・地域との連携

5.放課後児童クラブにおける安全・安心への対応 【3時間(90分×2)】

⑬ 子どもの基本的な生活面における対応
⑭ 安全対策・緊急時対応

6.放課後児童支援員として求められる役割・機能 【3時間(90分×2)】

⑮ 放課後児童支援員の仕事内容
⑯ 放課後児童クラブの運営管理と職場倫理

◆参考:厚生労働省「放課後児童支援員に係る都道府県認定研修ガイド」

なお、放課後児童支援員の受講条件にある資格をもつ人は、一部カリキュラムの受講が免除になる場合があります。

たとえば東京都による資格研修の募集では、

・保育士資格保有者 科目4,5,6,7
・教諭資格保有者 科目4,5
・社会福祉士 科目6,7

が免除可能です。

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放課後児童補助員から支援員になるには?

放課後児童補助員

ところで、放課後児童支援員を支援する「補助員」という立場の人がいることをご存じでしょうか。

補助員になるには「子ども・子育て支援新制度」に基づいて作られた、保育・子育て支援分野の事業に従事するための「子育て支援員研修」の放課後児童コースを修了するのもひとつの手。

とはいえ、研修の受講は必須ではないので無資格でも補助員として働くことは可能です。

ただし、補助員から放課後児童支援員を目指す場合は、以下の条件を満たした上で放課後児童支援員取得のための研修を受講する必要があります。

<実務経験がない人>
保育士、社会福祉士、幼稚園教諭などの資格を保有していること。
もしくは、大学などで社会福祉学を修了していること。

<実務経験がある人>
高卒者であり、児童福祉事業での従事経験が2年以上あること。
もしくは、「児童福祉事業に類する事業」で2年以上の従事経験があること。この場合、勤務経験は2,000時間以上あることが指標となっています。

子育て支援員研修(放課後児童コース)を修了している補助員であったとしても、他の児童福祉事業の経験者と同等の経験年数が求められるので注意が必要です。
放課後児童支援員の研修を受けるにあたり、子育て支援員研修(放課後児童コース)と内容が重複する科目があったとしても、受講免除にはなりません。

まとめ

まとめ

厚生労働省のガイドライン上では、研修を受ける人の年齢制限を設けていません。

今までのキャリアを生かして学童保育で働いてみたい方は、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した資格の他、「ケアストレスカウンセラー」「チャイルドカウンセラー」といった資格も、施設の方から注目されるでしょう。

無料で資料請求が出来ますので、気軽に資料を取り寄せてみてくださいね。

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