保育士試験は「筆記」が合否の分かれ目!試験内容を詳細解説

保育士養成校を卒業する以外に保育士資格を取る方法は、「保育士試験に合格する」こと。合格率が約2割と低い保育士試験は、筆記と実技の両方合格がマスト。8教科9科目という広範囲に及ぶ筆記試験にパスしなければ実技試験は受けられないため、筆記試験は保育士試験の最初の関門であり、合否の分かれ目。今回は、そんな保育士試験を攻略する必須ポイント・筆記試験について、詳しく見ていきます。

保育士試験とは

保育士試験とは
保育士試験とは、国家資格である保育士資格を取得するために行われている試験です。今までは年1回の実施でしたが、平成28年度(2016年度)から年2回実施となり、今後、合格者数や合格率が上がることも予想されます。保育士になるためには、児童福祉法で定めている2通りの方法で資格を取得する必要があります。その2つとは、以下の通り。

次の各号のいずれかに該当する者は、保育士となる資格を有する。
1.都道府県知事の指定する保育士を養成する学校その他の施設(以下「指定保育士養成施設」という。)を卒業した者
2.保育士試験に合格した者
◆引用元:『児童福祉法』第十八条の六

保育士養成学校を卒業すれば、試験を受験せずに保育士資格を取得できますが、社会人や育児中の主婦の方であれば、学校に通う時間を取れない場合が多いでしょう。その場合でも、保育士試験に合格すれば保育士として働くことができます。
そんな保育士試験は、「筆記試験8教科9科目と、実技試験3科目中2科目を選択する」という形式で行われます。筆記試験の合格ラインは、8教科9科目全てで6割以上得点すること。このラインに達しなければ実技試験に進めません。実技試験の合格は次回の試験に持ち越すことはできないため、筆記試験の合格が保育士試験合格の大きなカギ。そんな筆記試験は、どんな問題が出るのでしょうか? 詳しく見てみましょう。

保育士試験の筆記試験

保育士筆記試験

試験は8科目? 9科目?

保育士試験の筆記試験は8教科9科目あり、2日に渡って行われます。厚生労働省が定める法律上は8科目とされていますが、運用上は8教科9科目の試験が行われます。科目数について混乱しないよう正しい情報を知っておきましょう。

保育士試験は、筆記試験及び実技試験によつて行い、実技試験は、筆記試験の全てに合格した者について行う。筆記試験は、次の科目について行う。
1.保育原理
2.教育原理及び社会的養護
3.児童家庭福祉
4.社会福祉
5.保育の心理学
6.子どもの保健
7.子どもの食と栄養
8.保育実習理論
◆引用元:『児童福祉法施行規則』第六条の十

この中の、「2.教育原理及び社会的養護」に関して注意が必要。実際は、「教育原理」で1科目、「社会的養護」で1科目となっていて、受験する科目数は合計で「8教科9科目」という扱いになっています。

ただし合否に関して、「教育原理」と「社会的養護」は2つでワンセット扱いとなります。両科目とも50点満点で、それぞれ6割以上の得点が必要です。例えば、「教育原理」が満点、「社会的養護」が4割得点できたとします。その場合、「教育原理」は合格、「社会的養護」は不合格とはならず、「教育原理」「社会的養護」ともに不合格となります。“同一試験内”で、「教育原理」と「社会的養護」両方の科目を6割以上を得点できて「教育原理」「社会的養護」が合格となります。

筆記試験の合格率は?

年度により合格率は大きく変化していますが、この10年のデータを見ると一番低い平成22年度で12.9%、一番高い平成27年で25.2%です。近年は増加傾向になっており、また平成28年度から筆記試験が年2回になったことも影響しているのではと考えられます。

年度別保育士筆記試験合格率

出典:厚生労働省「保育士試験の概要 」

免除科目って何?

筆記試験には免除科目というものが存在します。幼稚園教諭の免許をもち、3年以上かつ4,320時間以上の実務経験を有していると、「保育の心理学」「教育原理」「実技試験」「保育実習理論」の4科目が免除となります。

「自分は免除対象かも?」と思った方は、以下の記事もご覧ください。

幼稚園教諭資格者が保育士試験で使える「科目免除制度・特例制度」とは?

2017.01.30

また、保育士養成校にて、指定の教科を履修していることで免除になる試験科目もあります。これまでの「経験」や「学び」によって、免除となる科目があるのか知りたいときは、厚生労働省の「保育士試験」のページなどをチェックしてみましょう。

合格科目の免除制度とは?

筆記試験は8科目9教科あります。全ての科目に合格できなかった場合、合格した科目については、合格した年から3年間は「合格済みの科目」として試験が免除される制度があります。また、保育所などの対象施設で期間内に一定の勤務期間及び勤務時間保育現場で働くことで、この免除期間を最長5年まで延長できる制度も。
ただし、「教育原理」と「社会的養護」は、同一試験で両方とも6割以上得点しなければ、次回試験以降も両科目とも再受験の必要があります。

保育士の筆記試験に受かるために

保育士筆記試験に受かるには
最長5年間という時間をかけて合格を目指すこともできますが、できれば早く合格して憧れの保育士として働きたいですよね。保育士試験の難関部分である「筆記試験」に受かるには、全科目6割以上の合格ラインに達する得点力を身につけることが不可欠。そのためのコツを押さえておきましょう。

保育士 筆記試験の勉強方法

保育士の筆記試験は、科目数が多いため、効率よく勉強を進められるかにかかっています。1科目ずつ進めていくと、最後の科目にたどり着く頃には最初に勉強したものを忘れてしまう可能性も。また、科目の中には領域の区別があいまいで、同じような問題が出題されるものもいくつかあります。そのため、勉強を始めるときには、できるだけ8教科9科目を一気に学ぶことをおすすめします。
参考として、独学で筆記試験に合格した方の体験記がありましたので、ご紹介します。

40代・フルタイムで働きながら2年で独学合格
テキストは、ユーキャンの保育士速習レッスン上下巻の2冊と厚労省著の200円の保育所保育指針の本を用意。問題集は保育士試験の実施機関の全国保育士養成協議会のHPから過去問をダウンロード。(中略)保育士試験の独学の勉強法は、至ってシンプルです。(1)テキストを読む、(2)過去問を解く、(3)間違えたところをテキストを読む、この繰り返しです。過去3年分を3回繰り返して、初受験を迎えました。 過去問の過去3年分は、あまり昔の問題を解いても、法令が改正されていたら意味が無いと思ったからです。
◆引用元:保育士試験を独学で合格(現在は閉鎖中、http://wach-dach.com/hoiku/siken-school/index.html)
実質勉強時間は5ヶ月!とにかく勉強量で勝負
保育士試験は範囲が広いし、6割合格なので、「絶対間違えないぞ!」っていうより、肩の力を抜いて「わかることを増やしていこう!」って勉強する方がいいと思います。残り5ヶ月の勉強法 初めの2ヶ月:テキストを読んで全体像をつかむ 残りの3ヶ月:問題集で練習(アウトプット)というのがいいと思います。(中略)試験で必要なのは、インプットよりアウトプット。問題を解く練習をしていると、試験で聞かれそうなポイント(○×問題で、×にされやすい箇所など)がつかめてくるので、問題集で練習する時間も重視しましょう。
◆引用元:保育士試験対策クイズ~働きながら半年の独学で一発合格しよう~

保育士の試験対策講座を活用しよう!

独学では労力も時間もかかりすぎる!と感じる方は、保育士試験対策のスクール・講座の受講も考えてみましょう。試験に精通した専門家が手がけた教材を売りにしていたり、合格率の高さを誇っていたり、講座によって特徴や強みは様々。カリキュラムに従って効率的に勉強していくことで、合格への近道となるでしょう。

保育士試験の実技試験

保育士実技試験
保育士試験の実技試験は、「音楽」「造形」「言語」の表現に関する技術試験の3分野から2つを選び、その2分野の合格が必要です。
「音楽」は、ピアノ・アコーディオン・ギターのなかから1楽器を選択し、課題曲の弾き語りをします。「造形」は与えられた課題をもとに絵画を描く試験です。「言語」は課題をもとに子どもを前にしている想定で3分間のお話をする、というものです。
「音楽」と「言語」の課題は事前に発表されているため、練習していくことが可能です。「造形」はその場で課題が発表されますが、持ち込めるものが鉛筆(またはシャープペンシル)と色鉛筆、消しゴムと決まっているため、色鉛筆で描くことを練習しておきましょう。
実技試験の詳しい内容は、以下の記事で詳しく解説しています。

保育士試験・最後の関門「実技」対策講座はある?合格率は?

2016.06.24

まとめ

保育士筆記試験まとめ
保育士の試験は、まずは筆記試験に合格しなければ実技試験に進むことはできません。科目数が多く、一発合格がなかなか難しいといわれている保育士の筆記試験ですが、自分に合った効率的な勉強方法でしっかり対策をしていけば、合格への道は開けていきます。費用はかかってしまいますが、最短合格を叶えるため、試験対策講座の受講も視野に入れてみてください。保育士として働ける日を目標に、頑張っていきましょう!

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参考サイト

e-Gov「児童福祉法」(2016年6月23日,http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO164.html)

e-Gov「児童福祉法施行規則」(2016年6月23日,http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23F03601000011.html)

厚生労働省「保育士試験」(2016年6月23日,http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/hoikushi/)

全国保育士養成協議会「保育士試験とは」(2016年6月23日,https://www.hoyokyo.or.jp/exam/about/)

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