登録販売者は、医薬品販売の専門資格です。
薬剤師のように第1類医薬品を販売したり、処方せんをもとに薬を調剤したりすることはできませんが、第2類・第3類医薬品の販売が可能なスキルと知識をもっています。
第2類・第3類医薬品は、かぜ薬や解熱鎮痛剤、消化薬、ビタミンB・C錠剤などがあたります。
これらの薬剤はいわゆる一般用医薬品の9割以上を占めているため、登録販売者はドラッグストアや小売店などで人材不足を補える人材として期待されているようです。
厚生労働省によれば、平成25年度の登録販売者試験の受験者は28,527人でした。
翌年の平成26年度は31,362人で、翌々年の平成27年度には49,864人を記録しています。
登録販売者資格のニーズは年々上がっているようです(平成28年度、平成29年度の結果は未発表)。
登録販売者の資格は、独学で取得できるのでしょうか?
この記事では、独学で試験に合格するコツや勉強方法についてみていきます。
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独学で勉強するコツを知りたい

独学で合格を勝ち取った方々が試した勉強法をまとめてご紹介しましょう。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
「暗記と記憶」がカギ
『独学のオキテ』というサイトの管理人・くらげさんによれば、登録販売者試験に合格するカギは「暗記と記憶」とのこと。
一口で言うと、「テキストの内容がそのまま出る試験」で、試験問題の大半は、知識問題です。
難問や奇問の類も、都道府県によって、出ることには出ますが、合否には影響しないので、無視して構いません。(略)
テキストを精読して、たくさん問題を解いて、基礎・基本をみっちり仕上げておくのが、鉄板の試験勉強です。(略)
テキストを読んだ回数と、問題を解いた数で、合格は決まります。(略)
登録販売者の試験勉強は、「暗記と記憶」がほとんどです。(略)
問題を解いたら、解説を読み、記憶が曖昧だったり不安だったら、テキストで確認します。間違えた問題や不安な選択肢は、必ず復習します。こういう地味な勉強は、派手さはありませんが、必ず結実する“王道”のやり方です。(略)
んなもんで、わたしは、少しでも記憶に残すため、「問題を解いて、成分名が出てきたら、マーカーを引き、そして、テキストの該当ページをメモする」ようにしておきました。こうしておくと、「何を憶えていないか」が一目瞭然なので、試験勉強の効率が格段に上がります。テキストを調べる時間も短縮されるので、イライラすることもありません。
◆引用元:独学のオキテ「登録販売者の独学」
試験項目によって問題集を使い分ける
KOHAKUさんというブロガーさんは、登録販売者試験に関するテキストを5冊購入したとのこと。
試験項目別や、目的別(ひたすら過去問題を解く用、漢方に関する知識のインプット用、人体の仕組みを覚える用など)にテキストを使い分けることで効率的に学習を進め、勉強開始から約5ヶ月で合格に達したそうです。
KOHARUさんは、とくに過去問題集を解くことを重視していたようです。
『平成29年版 全国登録販売者試験過去問正解』は「合格のための必勝アイテム」といっています。
登録販売者試験は全国を10のブロックに分け、それぞれ独自に問題が作成されます。ブロックごとに傾向があるわけです。(略)
この過去問題集で全国で出題される様々なタイプの問題に慣れておくと、慌てないで済みます。
何度も繰り返し解きます。一度解いた答知ってるし、無駄じゃないの? いえいえ、そんなことはありません。何度やっても間違える問題はあるものです。それに、正答を選ぶのにかかる時間を短くすることができます。テキストでどうしても覚えきれない部分は、いっそのこと過去問を何度も解いていく方が効率が良いかもしれません。少なくとも3回、できれば5回、やるのがおすすめです。
◆引用元:KOHAKUのブログ「登録販売者に独学で合格するためのおすすめ書籍5冊」
テキストを1冊に絞って合格した方も
KOHAKUさんとは逆に、ブロガーのつぐりさんは使用するテキストを1冊に絞って学習を進め、試験に合格しました。
ただし、KOHAKUさん同様、つぐりさんも過去問題集を使った学習をオススメしています。
①読むテキストはひとつに絞る!
②過去問は最低3年分は解く!
テキストをひとつに絞るのは大事なポイントだと思っています。
現在、販売されているテキストは、全て暗記すれば必ず合格ラインを超えるように作られています。(略)
厚生労働省の手引きがあるので、ネットを使えばお金を出さなくても勉強はできますが、やはりテキストは買った方がいいと思います。
理解の度合いが変わってくるので、できれば図解が多いものを購入するのがおすすめです。(略)
この資格試験、過去問を解かないとまず受かりません。
それくらい勉強法としては重要です。
出題の傾向は各都道府県で異なる上に、それぞれが好む問題というのもあります。
傾向を把握するのと同時に、時間配分、合否のラインなど、自分の力量を知るためにも、過去問はとても便利なツールになります。(略)
とにかく、暗記をします。
この資格は、暗記した量で合格が決まると言っても過言ではありません。(略)
テキストは1冊に絞りましょうと説明しましたが、その中には過去問が付いていないテキストもあります。
その場合は過去問を別で用意してください。
最低でも3年分、できれば5年分あれば十分な対策ができます。
過去問にはいろいろなデータが詰まっているので、都道府県別で出題の傾向が掴めます。
◆引用元:tsugurism「登録販売者の試験勉強法!やるべきポイントはたったの3つ。」(HPは現在非公開になっております)
合格者たちの勉強のコツを比較してみて、何が分かった?
ご紹介した方々の勉強方法を参考に、勉強のコツを以下の4点に絞ってみてはいかがでしょうか。
とにかく暗記する
テキストを読み込む
テキストの問題をくりかえし解く
過去問題集を解いてみる
登録販売者試験は、厚生労働省の「試験問題作成に関する手引き」をもとに問題が作成されます。
そのため、「試験問題作成に関する手引き」を丸暗記してしまうのも試験対策のひとつの手ではあります。
しかし、その量は膨大です。
教材ではないため、分かりやすくまとまっている・図解がある・過去問題や都道府県別の傾向が載っているわけでもありません。
それを踏まえると、「試験問題作成に関する手引き」を丸暗記する方法よりは、専用の教材を購入して学習する方が効率的かもしれませんね。
登録販売者試験の難易度は低い?

登録販売者資格の教材を提供しているユーキャンの公式サイトによれば、登録販売者は「比較的取りやすい資格」といわれています。
Yahoo!知恵袋でも、「登録販売者の試験って難しいですか??」という質問に対し、以下の回答がベストアンサーとして公開されています。
ドラッグストア社員、登録販売者です。
きちんと勉強していれば難しくはないです。
(略)ドラッグストアなどに勤めていて社内研修できちんと勉強した人は90%以上の合格率だと思います。
◆引用元: Yahoo!知恵袋「登録販売者の試験って難しいですか??」
合格率の推移
では、実際の合格率はどうでしょうか?
「これまでの登録販売者試験実施状況等について」という厚生労働省のデータで、平成20年度から27年度までの合格率を都道府県別に確認できます。
全国の合格率は以下のとおりです。
「これまでの登録販売者試験実施状況等について」(厚生労働省)(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000086214.html)を加工して作成
また、「同一人が複数の試験を受験し、複数の試験で合格している可能性」もあります。合格者数の総計は「いずれも延べ人数である」点もご注意ください。
全国の場合、合格率は平成21年度よりおおむね45%前後を行き来しているようです。
しかし、特定の都道府県の場合はどうでしょうか?
例として、東京都の結果をあげてみます。
「これまでの登録販売者試験実施状況等について」(厚生労働省)(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000086214.html)を加工して作成
東京都では、合格率があまり安定していないようです。
また、例として平成25年度の結果をみてみると、東京都では合格率が27.5%だったのに対し、秋田県の合格率は67.7%でした。
同じ年の結果にもかかわらず、都道府県によって合格率に差が出ているのです。
このような差が出てしまうのは、都道府県によって出題される問題が異なることが原因でしょう。
受験したのは同じ年でも、受験地によって問題の傾向が違う可能性もあります。
登録販売者試験はどの都道府県で受験しても問題ないので、かけもち受験をして合格の種をまいておくこともひとつのテクニックかもしれません。
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登録販売者試験の概要

それではここで、基礎知識となる部分をチェックしてみましょう。
受験資格だった「実務経験」と学歴が不要に
登録販売者は、平成19年に誕生した資格です。
当初は「薬局等での実務経験要件」と「高校卒業程度」の学歴が受験資格として必須でしたが、薬事法の改正によって平成27年4月1日から不要になりました。
受験のチャンスが広がったと解釈できますね。
法改正によって変更された点はもう一点あります。
「店舗販売業の店舗及び配置販売業の区域」の管理者要件です。
登録販売者として将来的に店舗販売業や配置販売業の管理者になりたい方は、以下の項目にご注目ください。
- 「店舗販売業の店舗及び配置販売業の区域」の管理者要件
-
(1)要指導医薬品(一部のアレルギー治療薬などを指します)または第1類医薬品を販売し、または授与する店舗と区域:薬剤師
(2)第2類・第3類医薬品を販売し、または授与する店舗など:薬剤師または登録販売者
登録販売者として管理者になりたい方は、主に(2)を意識するとよいでしょう。
ただし(2)の要件を満たす登録販売者は、過去5年間のなかで一般従事者として薬剤師あるいは登録販売者の管理・指導のもとで実務経験、または登録販売者としての業務に従事したことが2年間以上あることが条件です。
- その他押さえておきたいポイント
-
①実務経験、業務に従事した経験は月単位で割り出されます。
②1ヶ月に80時間以上経験していることが必須です。
③一般従事者または研修中の登録販売者の場合は、最低限同一月中は同一業者、同一店舗に従事(就業)している必要があります。
④実務経験、業務に従事した経験は2年連続していなくても構いません。改正前の法律下で一般従事者として薬剤師あるいは登録販売者の管理・指導のもとに実務、業務に従事していた人は、その期間を2年間に通算できます。
とくに「管理者になる」ことは考えていなくても、受験資格に「実務経験」と学歴が問われなくなったことだけは押さえておくとよいでしょう。
登録販売者試験の特徴は?

登録販売者試験は、各都道府県が主催しています。
試験日は都道府県によって異なりますが、原則として年に1回以上、8月~12月あたりに実施されているようです。
試験の問題は、厚生労働省が公表している「試験問題作成に関する手引き」をもとに、都道府県別に作られています。
厚生労働省は、問題を作成する際に試験の難易度格差が生じないよう注意をうながしています。
試験の出題範囲と内容のポイント
登録販売者試験の「試験項目」、出題数、制限時間は以下のとおりです。
試験項目 | 問題数 | 時間 |
---|---|---|
医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20問 | 40分 |
人体の働きと医薬品 | 20問 | 40分 |
主な医薬品とその作用 | 40問 | 80分 |
薬事関連法規・制度 | 20問 | 40分 |
医薬品の適正使用・安全対策 | 20問 | 40分 |
計 120問 | 計 240分 |
登録販売者試験は、すべて択一式です。実技も記述もありません。
厚生労働省は、以下のポイントを押さえて問題を作成するよう、各都道府県に求めています。
- 1.購入者に適切な情報提供をするための知識
-
□ 一般用医薬品の主成分について。効果・効能、副作用などのおおまかな内容。
□ 副作用に関する知識。併用不可の薬剤、副作用の初期症状、食品との相互作用の理解、服用に注意が必要な人や条件など。
□ 一定期間の服用を経ても症状が改善しない人に対して、正しく適切な処置をほどこせる知識があるか。
- 2.副作用に対処するための知識全般
-
□ 副作用による症状の訴えが購入者からあった際は使用の中止をうながしたり、受診をすすめたりすることができる知識を問う。重い健康被害が生じている人には医薬品副作用被害救済制度について説明できるスキルも求める。
□ 副作用と疑われる情報を見分け、厚生労働大臣に報告できる知識。
- 3.医薬品の販売をするために必要な薬事関連法規の知識
- □ 登録販売者の義務、一般用医薬品の販売制度の仕組みや、法令遵守事項の理解。
- 4.医薬品に関する基礎知識
-
□ 1~3の知識を身につけるための基礎知識。
□ 人体の構造と仕組み、医薬品の安全対策の基本事項、食品(健康食品も含む)など、医薬品以外のものとの性質の違いと取り扱いの理解。
□ 薬害の歴史の知識。
□ 倫理的な販売方法の理解。
合格の基準
各試験項目の正答率が35%以上あること。
また、総出題数に対して70%以上の正答率を得ていることが、合格の基準です。
すべての試験項目で35%以上の正答率を得られなければ、ほかの試験項目の合格基準を満たしても不合格になります。
たとえば「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の正答率が50%だったとしても、「主な医薬品とその作用」の正答率が20%しかない場合は不合格です。
すべての試験項目の合格基準を満たせるように頑張りましょう。
「医薬品の不適正な使用による薬物乱用」に関する問題など公衆衛生上のトラブルが生じる可能性がある問題に関しては、とくに答えられるようにしておきましょう。
知識を一定以上蓄えておかないと、不合格になる可能性もあります。
まとめ

登録販売者資格に独学で合格した方々が実践した勉強方法のコツをご紹介してきました。
自分に合った教材はどんなものか?
テキストを比較してみて、「これなら効率よく学習できるしスムーズにインプットできる」という方法を見つけることが、合格をつかみとる秘訣ではないでしょうか。
お財布に余裕があれば、通信講座を受講するのも学習方法のひとつです。
登録販売者資格の取得をお考えの方は、お住まいの都道府県から発信される情報をチェックしつつ、学習計画を立ててみてくださいね。
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参考サイト
厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」(2017年12月13日,http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000086214.html)
厚生労働省「登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会報告書」(2017年12月13日,http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/07/s0701-1a.html)
東京都福祉保健局「登録販売者制度の改正について」(2017年12月13日,http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/tourokushiken/seidokaisei.html)
東京都福祉保健局「平成29年度登録販売者試験Q&A」(2017年12月13日,http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/tourokushiken/tourokuQA/29shiken_qa.html)
東京都福祉保健局「平成29年度登録販売者試験について」(2017年12月13日,http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/tourokushiken/29shiken.html)
東京都福祉保健局「平成29年度登録販売者試験について」(2017年12月13日,http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/tourokushiken/29shiken.html)
登録販売者の試験・資格なら三幸医療カレッジ「登録販売者試験の受験資格」(2017年12月13日,https://www.35189.jp/exam/)
ユーキャンの登録販売者講座「登録販売者とは」(2017年12月13日,http://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1258/about/)
ユーキャンの登録販売者講座「資格試験ガイド」(2017年12月13日,http://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1258/exam/)
ユーキャンの登録販売者講座「よくある質問」(2017年12月13日,http://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1258/faq/)
福井県ホームページ「登録販売者制度が新しくなりました」(2017年12月13日,http://www.pref.fukui.lg.jp/doc/iei/tourokuhanbaisyaseido27.html)