Webサイトのデザインは、そのサイトの「顔」であり、ユーザーの第一印象を左右する大きな要素と言っても過言ではないでしょう。
そんなサイトの「顔」を作るのが、Webデザイナーです。
この記事では、
「Webデザイナーになりたいけど、未経験でもなれるの?」
「そもそもWebデザイナーってどんな仕事をするの?」
という方のために、Webデザイナーになる3つの方法と、未経験からWebデザイナーを目指すときのコツや注意点を紹介しましょう。
Webデザイナーの仕事内容、給料事情も詳細に解説していきます。
目次
Webデザイナーになるには?

Webデザイナーになるために必須の資格や学歴などはないため、未経験から仕事を始めることも不可能ではありません。
しかし、実際に仕事をするうえでは、「仕事としては未経験だが、技術や知識は少なからずある」ことが不可欠です。
そのため、多くの人は、専門学校や大学などの教育機関で技能や知識を身に着けてからWeb制作会社などに就職するようです。
専門学校・大学での学習内容
専門学校や大学によってカリキュラムは異なりますが、Webデザインの際に使用するソフトの使い方や知識の勉強からスタートすることが一般的です。
多くの企業ではAdobe社のIllustrator(イラストレーター)やPhotoshop(フォトショップ)、Dreamweaver(ドリームウィーバー)などのソフトを使用しているため、これらの使い方を学ぶ学校が多いようです。
Webデザインは、美しさだけでなく、サイトの利便性や視認性、イメージなども重要です。
「どうすれば魅力的なサイトに見せることができるか」、「どうすれば使いやすいサイトが作れるか」といった知識も学びます。
そのほか、サイト制作に必要なHTMLやCSS、JavaScriptなどの知識も習得していきます。
このような知識はサイトを作るうえで必要ですので、ぜひ身につけましょう。
Webデザイナーになった後、非常に役立ちます。
Webデザイン以外の知識
学校によっては、Web APIやPHPなど、プログラミング言語に関する知識を学べるところもあります。
プログラミングの知識がなくてもWebデザインはできますが、サイト制作にはプログラミングも関わってくるため、デザインとプログラムのどちらも理解している人材が重宝されるようです。
学校に通わず未経験でもWebデザイナーになれる?

未経験からWebデザイナーになる人も珍しくありません。
未経験からWebデザイナーを目指す場合、以下のふたつの方法があります。
独学で勉強する
通信講座に申し込む
どちらの手段を選ぶにせよ、まずはデザインソフトを導入することが必須です。
IllustratorやPhotoshopなどのソフトは準備しておきましょう。
独学で勉強する場合、用意する参考書は2種類あります。
ひとつは、デザインに関する参考書。
それから、Web制作に必要なHTMLやCSS、コーディングなどの解説書です。
「これなら初心者でも分かりやすい」など、デザインのポイントやコツが明快だったり、自分の勉強スタイルに合いそうだったり、学習が長続きしそうな参考書を見つけることが大切です。
また、知識の習熟だけでなく実際にデザインしたり、サイトの作成でアウトプットを行うことも重要です。
自分でWebサイトなどを作ってみるのもよいですが、「サイトの告知デザインをお願いしたい」「友人のブログ改修を手伝って欲しい」など、友人や知人からWebデザインの依頼を受けて、Webデザイナーの仕事を始めたという人も珍しくありません。
そのような機会があれば、ぜひ積極的に知識のアウトプットを行い、経験を積みましょう。
通信講座で勉強したい方にオススメ!ヒューマンアカデミーの「Webデザイナースタンダードコース」
「独学では自信がない……」
「学校に通えるほどの時間がない!でも、プロに指導してもらいたい」
「未経験だからこそ、就職サポートが欲しい」
このような方には、通信講座を使って勉強する方法をオススメします。
ヒューマンアカデミーの「Webデザイナースタンダードコース」という通信講座は、Webデザイン未経験者を対象にした講座です。
カリキュラムは、ゼロから総合的なWebデザインのスキルが身につく内容となっています。
デザインやコーディングだけではなく、Webディレクション、Flashに関する知識もカリキュラムに組み込まれているところが強みです。
講師による少人数制の授業を受けられるシステムもあるため、分からないところはすぐにプロに聞けます。
講師陣は、Web業界で活躍中の方が中心です。
Web業界のトレンド、最前線の情報、スキルなども吸収できるでしょう。
講座の資料は【無料】でお取り寄せ可能です。
お気軽にお問い合わせください。
未経験者は「ポートフォリオ」を作っておくのが吉!
また、未経験からWebデザイナーを目指す方は、ぜひポートフォリオを制作しておきましょう。自分で制作したWebサイトでも構いません。
ポートフォリオとは、「作品集」のようなものです。
あなたが今まで制作してきた作品を集約した資料を指します。
なぜポートフォリオの用意をオススメするかというと、それがあなたの実力、スキルを端的に証明するものになるからです。
未経験からの転職・就職、もしくはフリーランスとして仕事を受注する際、採用側や発注側が気にすることは、「仕事を任せるに値する実力・スキルを持っているか?」ということです。
そこで、未経験を補い、実力を見せる手段として、ポートフォリオなどの制作物がカギとなってきます。
ひと目でデザイン力、クリエイティブ力をアピールできるポートフォリオは、あなたの名刺代わりにもなります。
未経験からWebデザイナーとして仕事を始めようと思ったとき、ポートフォリオの有無が、採用や受注の分かれ目になることもあるそうです。
それほど、ポートフォリオの制作経験は大きな影響力を持っています。
ぜひ、培った知識とスキルを総動員したポートフォリオ、Webサイトを制作してみてくださいね。
Webデザイナーの仕事内容

依頼内容や企業によって異なりますが、Webデザイナーの仕事は大きく3つに分けられます。
①制作するページの設計
②デザイン作成
③コーディング
①制作するページの設計
制作ページのコンセプトや扱う商材、サイトの目的やターゲットとなるユーザーなどの情報を元に、ページの設計やデザインを考えます。
サイトの基盤となる部分を決定するため、Webデザインの中でも重要な工程といえるでしょう。
必要な情報をクライアントから聞き出すことを「ヒアリング」といいますが、Webデザイナー自身がヒアリングを行うこともあれば、ほかの担当者が行うこともあります。
こうした情報を元に、配色、コンテンツの配置、そして全体のデザインのコンセプトの方向性などを決めていきます。
この時に使われるのが、ワイヤーフレームです。
ワイヤーフレームとは、サイトのどこに、何を配置するかを図にしたもの。
いうなれば、「サイトの設計図」です。
Webデザインの案件は、ワイヤーフレームをもとに、クライアントとイメージをすり合わせていきながら進行する場合が多いです。
ワイヤーフレームはWebディレクターが作ることもありますが、Webデザイナーが作ることもあります。
IllustratorやFireworksなどを使って作成が行われるのが一般的です。
ワイヤーフレームでクライアントとの認識をすり合わせたら、いよいよデザイン案をクライアントに提案し、制作作業に移っていきます。
デザイン案は、複数提案することが多いようです。
ワイヤーフレーム通りに制作することもできますが、いかに結果の出るサイトデザインを作り上げるかが大切ですので、ここがWebデザイナーの力の見せ所のひとつといえるでしょう。
②デザイン作成
デザイン案が決まったら、Illustratorなどのツールを使って、ロゴやバナーなどを作っていきます。
最近ではCSSやPHPなどでデザインできるものも増えましたが、IllustratorやPhotoshopなどを使わないとできないことも多いです。
こうしたツールを使えることはWebデザイナーにとって必須条件といえます。
③コーディング
コーディングとは、HTMLやCSSなどの知識をもとに、ページをつくり上げていく作業です。
企業や案件の規模によってはディベロッパーやコーダーが担当することもありますが、CSSを使ったデザインなどは、コーディングなしでは実現できないものも少なくありません。
HTMLやCSS、コーディングの知識は、Webデザイナーにとって不可欠といってよいでしょう。
ただし、先ほども書いたように、Webデザインの仕事内容は企業や配属部署などによって異なります。
そのため、働きたい企業を見つけた場合は、どの仕事内容を任せてもらえるか、直接相談する方がよいかもしれません。
気になるWebデザイナーの給料

Webデザイナーの給料は企業や仕事内容などによって異なりますが、16万円から20万円程度というところが多いようです。
フリーランスの場合、競合との価格競争やクラウドソーシングサービスなどの影響で、報酬が引き下げ傾向にあるため、報酬が工数に見合わないこともあります。
収入アップのコツはデザイン以外の「ITスキル」!
会社勤務・フリーランスにかかわらず、収入をアップさせるためには、PHPやWeb APIに精通しているなど、ITスキルの専門性を高めることが重要となります。
ひとりでさまざまなことを行える人はクライアントから重宝されます。
仕事の裾野も広がるため、収入アップに繋がりやすくなるのです。
それから、作業効率の素早さも収入アップのコツとなります。
便利なツールを使ったり、効率のよい方法がないか常に模索したりして、作業効率を高める努力をしましょう。
スピード感が単価アップに繋がる秘訣です。
そのほか、自分にしかできないデザインやデータに基づいた提案ができる人も重宝されます。
場合によっては大きな案件を任せてもらえることもあるため、今後はいかにオンリーワンの提案ができるかが重要だといえるでしょう。
Webデザイナーに将来性はある?

人によっては「Webデザイナーの仕事はいつかなくなる」という話を耳にし、その将来性に不安を感じているかもしれません。
しかし、Webデザインが必要な現場からは、「ハイスキルなWebデザイナーの需要は今後も高いだろう」という声が多いようです。
Webデザイナーの将来性を心配する理由のひとつに、ホームページの無料制作ツールなどの台頭が挙げられます。
確かに、こうしたツールを使えばWebデザインの知識がなくてもサイトを作ることは可能です。
しかし、企業ホームページやオウンドメディアを持つことが当たり前となっている昨今、競合他社より魅力的なサイトを作るためには、作り込まれた構成やリッチコンテンツの作成が必要となります。
そこで求められるのが、ハイスキルなWebデザイナーの知識と技術です。
クライアントの要望を叶えるリッチなコンテンツを提案・制作することで、競合他社に負けないサイトを作ることができる人は、今後も多くの企業から求められるWebデザイナーとなれるでしょう。
逆に、素人でも扱える制作ツールとほとんど変わらない仕事をするWebデザイナーは生き残りが難しいため、自分に付加価値をつけられるかどうかが、将来性を大きく左右するといえそうです。
まとめ

・専門学校、大学などの教育機関
・独学
・通信講座
と、Webデザイナーになるには上記の3つの方法があります。
また、紹介してきたようにWebデザイナーは未経験でも目指せる仕事です。
社会人から専門学校や大学に入るのは時間や費用的に難しいという方は、独学や通信講座で勉強してみるのがよいでしょう。
その際は、ポートフォリオの制作も忘れずに!
ユーザーをワクワクさせるようなWebデザインを制作したい方、クリエイティブな才能を仕事で花開かせたい方は、Webデザイナーを目指してみては?
女性の自宅開業にオススメの資格講座を知りたい人はこちらの記事もご覧ください。
Webデザイナーになりたい人にオススメの資格を6つ厳選して紹介しました。
参考
『日本の給料&職業図鑑』(2016年,宝島社,給料BANK)
HAL東京「WEBデザイン専門学校 WEB学科2年制」(2018年6月4日,https://www.hal.ac.jp/tokyo/course/twoyear/internet)
はたらこねっと「よく解る!WEBデザイナー【職種図鑑】」(2018年6月11日,https://www.hatarako.net/contents/shokushu/webdesigner/)
LIG「Web制作者のためのワイヤーフレーム講座「役割と考え方」編」(2018年6月11日,http://liginc.co.jp/web/useful/128790)